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スクールランブルIF29【脳内補完】
1 :
Classical名無しさん
:07/12/11 21:23 ID:MgMWmWzg
週刊少年マガジンとマガジンSPECIALで連載中の「スクールランブル」は
毎週12ページの週刊少年漫画です。
物足りない、もっとキャラのサイドストーリー・ショートストーリーが見たい人もいる事でしょう。
また、こんな隠されたストーリーがあっても良いのでは?
有り得そうな展開を考察して、こんな話思いついたんだけど…といった方もいるはずです。
このスレッドは、そんな“スクランSSを書きたい”と、思っている人のためのスレッドです。
【要はスクールランブルSSスレッドです】
SS書き限定の心構えとして「叩かれても泣かない」位の気概で。
的確な感想・アドバイスレスをしてくれた人の意見を取り入れ、更なる作品を目指しましょう。
≪執拗な荒らし行為厳禁です≫≪荒らしはスルーしてください。削除依頼を通しやすくするためです≫
≪他の漫画のキャラを出すSSは認められていません≫≪エロやヤオイなど性描写は禁止です≫
2 :
Classical名無しさん
:07/12/11 21:25 ID:i.Zje1A2
またクソスレかよ。
ったかいい加減にしろよ。
3 :
Classical名無しさん
:07/12/11 21:25 ID:MgMWmWzg
↓テンプレサイト、過去ログ、スクランAA、SS保管庫。関連スレもこちらからどうぞ。
ttp://tenma.web.infoseek.co.jp/
SS保管庫(仮)
ttp://mikochin.hp.infoseek.co.jp/
SS保管庫
ttp://www.geocities.jp/ss_hokan/index.htm
IFスレまとめ
ttp://wiki.livedoor.jp/jyontsuki/d/FrontPage
一度投下した作品を修正したものなどはここに投下してください。
SSの書き方について話合ったり質問したりもできるので一度目を通すことをお勧めします
■前スレ
スクールランブルIF28【脳内補完】
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1174546315/
■関連
スクランスレ@エロパロ板 17話目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197286197/
4 :
Classical名無しさん
:07/12/11 21:28 ID:MgMWmWzg
■関連
スクランスレ@エロパロ板 16話目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1181492050/
エロパロスレもちょうどスレ移行中なので、一応前スレのアドレスも。
5 :
Classical名無しさん
:07/12/11 23:49 ID:GxZWXqvs
>970 名前:Classical名無しさん 投稿日:07/12/10 23:45 ID:/jTSKc8c
>投下乙です。
>ナwwwカwwwムwwwラwwww
>
>
>ミコチンと絃子のパンツなら俺も余裕で変態仮面になれるなw
>974 名前:970 投稿日:07/12/11 21:38 ID:MgMWmWzg
>次スレ立ててきた。
>
>スクールランブルIF29【脳内補完】
>
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1197375834/
>
>
>
>
>>972
>踏み逃げってなぁ……。
>一日中過疎スレに張り付いているなんて君のようなニートじゃなきゃ土台無理な話だろうに。
>今はスレが完走間近なんで運良く1日以内にここに来たけど、普段だったら10日以上は来ないよ。
>スレ立て指摘した翌日に気が付いてもらい、スレを立ててもらえたただけでも有難いと思えカス。
6 :
Classical名無しさん
:07/12/12 10:13 ID:G82/.of2
>>1
乙。
煽りに負けるな。
7 :
Classical名無しさん
:07/12/12 20:12 ID:NxFjXadM
1乙。あぁ、おにぎり分が足りません!どなたか良質のおにぎりを提供してください!
8 :
Classical名無しさん
:07/12/12 21:48 ID:hqMM6S4w
ネタフリよろ
今回みたいな話されると適当ににゃんにゃんしてどうこうという
レベルじゃなくなってくるから困る
9 :
Classical名無しさん
:07/12/13 22:17 ID:ESKBJczk
>>8
個人的に読みたいのは王道or旗が成立した後の
八雲と播磨の関係かな。
つか今はホント書きづらいなあ。
キャラにどこまでやらせていいか難しい。
10 :
Classical名無しさん
:07/12/13 22:34 ID:7jwOdOzY
今週の播磨・天満・八雲の三人川の字、なんか家族の絆みたいでいいな。ただ、おかげで王道・おにぎりは減退ぎみ…orz
ますますSSにしにくくなるじゃないか!
11 :
Classical名無しさん
:07/12/13 23:50 ID:kM2U/YQg
まぁ今の話を書かなくても良いんじゃね?とは思う
別に話を遡って「○話の頃の話です」って前置きしてくれればこっちですぐに切り替えられるしね
好きに書いて良いんじゃないの?
キャラの人格とか設定変更は勘弁だけどなw
12 :
Classical名無しさん
:07/12/14 20:13 ID:0pi7ftYo
この糞スレまだやってたのか?www
大方犬の糞みたいなSSが細々と投下されてる程度で、まとめの更新すらろくにされてねーんだろーな。
原作の方もgdgdだしある意味しょうがないのかもしれんが、だからこそこれ以上無様な姿を晒す前に
原作の連載もこの過疎スレも打ち切るべきだと思うんだ。
13 :
Classical名無しさん
:07/12/14 20:24 ID:JMtDDTls
そうだねスクラン面白いね
14 :
Classical名無しさん
:07/12/14 23:23 ID:kNfrGMGo
どうでもいいが、ここまでまだ一本もなしか。
15 :
Classical名無しさん
:07/12/14 23:58 ID:WqpkyaVs
まだ3日だし
16 :
Classical名無しさん
:07/12/15 09:33 ID:t7BvGMGY
気長に行くべ
17 :
Classical名無しさん
:07/12/15 14:05 ID:KH/dv4PQ
んだべ。というわけでネタ振り。
先週は縦笛での擬似結婚式だったわけだが、これを他カップリングでやったらどうなるか妄想してみないか?
沢近のツンデレ花嫁とか流されて受け入れちゃう八雲とかもうご飯三杯はいけそう。
18 :
Classical名無しさん
:07/12/15 14:23 ID:0xX0lcQw
無理して八雲ネタ入れないでいいよ糞旗野郎
19 :
Classical名無しさん
:07/12/15 15:20 ID:lI4DCTtY
>>18
派閥争いはよそでやろうか
20 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:32 ID:9Dy/UI3.
前回までのあらすじ
播磨拳児の同級生である、沢近愛理と塚本天満が何者かに誘拐された。
その日、偶然近くを通りかかった播磨拳児は、道に落ちていた沢近愛理のカバンの中から
パンティを発見し、そのパンティでもって変態仮面に変身、二人の救出に向かう。
誘拐犯のアジトを潜入した変態仮面は、誘拐犯と対決するものの、中国の武器を操る
犯人に苦戦してしまう。そんなとき、謎の女が変態仮面に武器である鞭を渡し、そこから形勢
は逆転。一気に誘拐犯のグループを捕まえて、沢近と天満を無事救出したのであった。
究極!!スクールランブル
第三話 秘密
その日、播磨拳児は疲労感と筋肉痛を抱えたまま自らの居候先である従姉の刑部絃子の
マンションに帰ってきた。夕闇に染まる街の光景などを見る余裕すらなく、身体全体を引きずる
ように家のドアを開けた。
「帰ったぞ」
「おかえりなさい」
「あ…」
そこには家主の刑部絃子ではなく、髪を後ろで縛りエプロンをつけた、同級生の塚本天満の妹、
塚本八雲であった。
「ただいま」
播磨は、慣れない光景に戸惑いつつ「ただいま」などと普段言わないような言葉を発してしまった。
「播磨さん、遅くなるって聞いたので、先におじゃましてました」
「遅くなるって、誰に聞いたの?」
「高野先輩です」
「ふーん」
「すいません、勝手なことしちゃって」
「いや、いいんだよ。ありがとう」
「おう拳児くん、遅かったな」タンクトップに短パン姿の刑部絃子が部屋から出て言った。
「播磨さん、お風呂にしますか?それともご飯にしますか。食事の準備はできていますから」八雲は
絃子の方を見ると、すぐに播磨に視線を戻して言った。
21 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:35 ID:9Dy/UI3.
「う、ああ…。じゃあ、風呂入るわ。今日は汗もかいちまったし」
「そうですか、着替え出しときましたから」
「うん」
そう言って、八雲は台所の方に行った。まだ食事の準備が残っているのだろう。味噌汁
のいい匂いが漂ってくると、急に腹の虫も鳴いた。
「拳児くん、まるで新婚夫婦みたいじゃないか」
「うるせえ、そんなんじゃねえよ。それから絃子、その格好はなんとかならんかな」播磨の
目線の先には、スラリとのびた絃子の脚が見える。
「拳児くん、浮気はいかんよ」
「だから違うって」
家に帰って食事の準備がされていたなんて、一体何年ぶりだろうか。播磨はそのことに、
実は一番感動していた。
風呂に入り、一日の汗を洗い流した播磨は、その日起こったことを整理した。
沢近愛理と塚本天満の二人が誘拐された。そして、播磨は沢近のカバンを見つけ、その
中に入っていたパンティでもって変態仮面に変身した。そこまではいい。ではなぜ変態仮面
に変身した自分は、沢近の居場所がわかったのか。播磨には、変身している間の記憶が
ぼんやりとしかなかった。そういえば、塚本天満のパンティで変身した時も、いつの間にか
天満の家に行って、しかもそこの忍び込んでいた強盗を捕まえていた。
パンティをかぶると、その持ち主を助けてしまうのだろうか。播磨は湯船で顔を洗ってもう
一度よく考えてみたが、考えがまとまるはずもなかった。今日一日の出来事は、俺の夢かも
しれない、とそう思って忘れようかとも思った。
「拳児くん、いつまで入ってるんだい。ご飯さめちゃうよ」
リビングから絃子の声が聞こえたので、播磨は慌てて風呂を出た。
「美味しそうだね、拳児くん」
テーブルには野菜を中心に、きんぴらごぼうや冷奴、キュウリの浅漬けなどのメニューが
並べられていた。メインは肉野菜炒めで、味噌汁と白いご飯もしっかり用意されている。
「播磨さん、ご飯はこれくらいでいいですか?」そう言って、日本昔話に出てくるような大盛りに
ご飯を盛る八雲。
「ああ、ありがとう」しかし今の播磨には、それでも足りないくらいだった。
「じゃあ食べようか。お腹ぺこぺこだよ」絃子はそう言って箸を手に持った。
「さっきからビールばっかり飲んでたくせに」
「何か言ったかい?」
22 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:37 ID:9Dy/UI3.
「いえ、何でも…」
「いただきまーす」
三人でテーブルを囲む。不思議だ。あまりにも不思議な光景である。
「食事のメニュー、高野先輩に言われたんですけど」
「高野がどうした」
「大豆やお野菜を食べさせるようにって」
「なんで高野が」
「この時期は体調を崩し易いですし」
「そういえば、バーベキューの時もそんな事言ってたな」
「なかなか家庭的なところもあるんだな、高野くんも」ビールを飲みながら絃子が言った。
「お前の部活動の生徒だろう、高野は」
「そうだったね。でも部の活動の方は彼女に一任しているから」
「ふうん…。それにしても美味いなあ、このきんぴら。こんな美味いもの食ったことねえよ」
播磨が嬉しそうに勢いよくおかずを口の中に放り込む。
「そうですか?」八雲は戸惑いつつも嬉しそうな笑顔を見せた。
そんな二人の様子を絃子はニヤニヤしながら見守っていた。
「妹さん、おかわり」
「はい」
食事も大方終ると絃子はまたいつものようにテレビを見ていた。飲んでいるものが、いつの
間にかビールから焼酎になっている。
「手伝おうか、妹さん」食器を洗う八雲に声をかける播磨。
「いえ、大丈夫です。それより播磨さん、原稿の方は大丈夫なんですか?」
「あ…」
八雲が播磨の家に泊まりに来た理由を、彼はこの時ようやく思い出した。
「ああ、今から用意するわ。それ終わって、ゆっくりしたら俺の部屋に来てくれよ」
「はい」
「拳児くん、寝室は別々だよ。キミたちはまだ高校生なんだから」テレビを見ながら絃子が言った。
「わーってるよ!なあ、妹さん。大丈夫、安心してくれ」播磨は赤面しながら言った。
「は、はい」八雲も赤面していた。
播磨が自分の部屋に行こうとすると、
「あ、あの播磨さん」八雲が呼び止めた。
23 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:38 ID:9Dy/UI3.
「あん?」
「お部屋、片付けときました。勝手にですけど」
「あ、ああ。ありがとうな。ずっと掃除してなかったんで酷いことになってただろう」
「はい」
播磨は何ヶ月ぶりか、すっきりと整頓された自分の部屋を見た。漫画を描くよう
になってから、漫画用の道具や参考資料などが山積みになって、荒れるばかり
だったからだ。
「とにかく締め切りもあるし、気合入れて描かないと」そう言って途中まで描いていた
原稿を取り出して、さっそくペン入れに入る。
しばらくすると、Tシャツにジャージのズボンをはいた八雲が入って来た。顔はほんのり
紅潮しており、風呂に入って来たようだった。
「すいません、お風呂まだだったもので」
「いや、いいんだよ。ゆっくりしていて」
八雲が座ると、微かにシャンプーの匂いが播磨の鼻腔を刺激した。刑部絃子も、
昼間はいい香りがするのだが、夜は酒のニオイしかしないので、そこも新鮮だった。
「どこまで進みました?」
「あと四ページかな。それと、丸々一本まだ手をつけてない原稿があるんだけど」
「じゃあ、急がないといけませんね」
「ああ」
八雲がきてから、作業の効率が飛躍的に上昇した。最初のうちは一々指示を出しながら
進めていたペン入れ作業も、最近は言葉を交わさなくてもすすむようになった。
「今度の話なんだが、平凡な高校生が正義のヒーローになるっていう感じなんだが」
播磨が無邪気に話をしていると、八雲が何かを我慢しているような感じで話し始めた。
「あ、あのう…」
「どったの?トイレ?」
「いえ、そうじゃなくて…」
「ん?」
「播磨さん、実は、見てしまったんです」
「え、何を…」
「これ」
そう言うと、八雲はズボンのポケットから白い布のようなものを取り出した。
「それは…」
24 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:41 ID:9Dy/UI3.
それは間違いなく、先日播磨が塚本邸から持ち帰った塚本天満のパンティであった。
終った。俺の人生は終った。播磨は自分が奈落の底に落ちていく姿を想像して絶望した。
「最初、見間違いかと思ったんです。似ている奴ならいくらでもあるから。でも、こうやって
はっきり見て間違いないと思いました」
「あ、うん…」
播磨はこの時、すぐに土下座をしなければ、などと思っていたけれども、ショックのあまり
身体が動かなかった。
「播磨さんが、変態仮面さんだったんですね」
「え?」
いきなり二段抜かしで結論に到達され、播磨の頭の中は完全に混乱した。だいぶ前に
刑部絃子が、数学で重要なのは答えではなく、その答えに至るまでの過程だよ、などと言って
いたけれども、今彼は、その言葉を少しだけ理解した(ちなみに絃子は物理の教師であるが、
数学も得意で播磨に時々教えている)。
「すいませんでした!!」やっとの事で身体が動くようになった播磨は、高速で八雲の前に土下座
して、額を床のカーペットに擦り付けた。
「あの…、播磨さん」
「ほんの出来心だったんです」
「あの…」
「すぐ返すつもりだったんです」
「播磨さん」
「お姉さんだけには、お姉さんだけには…」
「播磨さん!」
「はい!」
思わぬ八雲の大声に播磨は驚いて顔を上げ、背筋を伸ばした。
これは殺されるかもしれない。播磨はそう思った。普段大人しい女の子が怒ったら何をするか
わからないからだ。
「あの…、ありがとうございます」
「はい…?」
「私と、姉さんを守ってくれたじゃないですか。強盗から」
「・・・・・・」
「私、凄く恐くて。姉さんを守らなきゃって思ったんですけど、動けませんでした。変態仮面さん
がいなかったら、今頃どうなっていたか。だから、ずっとお礼が言いたかったんです」
25 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:46 ID:9Dy/UI3.
「はあ…」
何だかわからないけれども、播磨は救われたらしい。殺されるかと思ったらお礼まで
言われてしまった。
「でもなんであんな格好をしていたんですか?」
「う…。それは、何かわからないけど、無意識のうちなんだよ。覚醒したっていうか」
なんだか自分が危ない薬をやっているみたいな言い方だな、と播磨は思った。
「そうなんですか」
「でも二人が無事で何よりさ」
「あ、でも“これ”は返してくださいね」そう言って八雲は笑顔で姉のパンティをしまった。
「あ、やっぱりバレてました?」播磨が天満の家からパンティを持ち出していたことも、
彼女はお見通しであったようだ。
それから二人は、またいつものように原稿を描く作業を進めた。しかしなかなか終らない。
深夜になると、段々と集中力が切れそうになってくる。
「ここのベタなんだけど…、ん?妹さん?」播磨が呼びかけても返事がなかった。
正面に座っている八雲は、背筋を伸ばした状態ですやすやと寝息をたてていた。
無理もない、食事だけでなく洗濯や掃除までやらしてしまったのだから。と播磨は思った。
これ以上無理をさせるわけにもいかないので、彼は八雲を抱えて部屋の外に出た。
そして絃子の部屋に敷いてある来客用の布団に寝かせ、自分の部屋に戻った。ちなみに
刑部絃子も、自分のベッドでぐっすり眠っている。
「ふう、ここから自分ひとりで頑張ろう」そう思って再び原稿に向かう播磨。しかし眠気は止ま
らない。仕方なく、台所に行ってコーヒーを入れ、それを自分の部屋に持ち帰った。コーヒー
もおもいっきり濃い目に入れないと効果がなくなってきているな、などと思いながら再び作業
を進めた。
そして午前一時を回った頃、お約束とも言える悲劇が起こった。
ああ!!原稿があああ!!
濃い目のコーヒーが、描きかけの原稿の上にこぼれてしまったのだ。播磨の心の中では、
変態仮面の正体がバレた時以上のショックを彼に与えた。原稿も、彼の目の前も真っ黒に
なってしまった。
急いでコーヒーをふき取ってみたものの、原稿にはべっとりとコーヒーが染みており、もはや
再生不能の状態であった。
26 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:52 ID:9Dy/UI3.
「せっかく妹さんに手伝ってもらったのに…」播磨の頭の中に、以前原稿の上にインクを
こぼしたときのことが思い浮かんだ。
あのときは、妹さんが手伝ってくれたから間に合ったんだ。でも今宵は…。播磨の目の
前は暗くなるばかり。一向に光は見えない。やはりここは妹さんを起こして…、いやダメだ。
ここは自分で何とかしなければ。
とりあえず気分を落ち着かせるため、顔を洗おうと思い洗面所に行く播磨。そこで彼は、
再び“ある物”を発見した。
「これは、まさか…」
風呂場の近くに無造作に投げ捨てられていたもの、それはまさしくパンティであった。
しかも紫…。デザインもぐっと大人っぽい。間違いなく同居人、刑部絃子のものであった。
いかんいかん、何を考えているんだ俺は!播磨は首を激しく振り、頭をたたく。お陰で
眠気が少しは引いた。
「とりあえず部屋に戻ろう…」
顔を洗うという当初の目的をすっかり忘れた播磨は、自分の部屋に戻った。そしてとりあえず、
グチャグチャになってしまった自分の原稿を目の前にした時、右手に何かを掴んでいることに
気が付いた。
「これは…」
まさしく、先ほど発見した刑部絃子のパンティであった。それも紫色のシルクのパンティ
である。塚本天満のと違って、色合いや肌触りが全然違う。
って、何を考えているんだ!だいたいなんで自分の部屋に持ち帰っているんだよ!!
播磨は自分自身を心の中で怒鳴った。仮にも従姉弟のだぞ。血がつながっているんだぞ、
禁断じゃないか。
しかし寝不足と疲労で、播磨の思考はすでにまともではなかった(元々まともではなかった、
という指摘はこの際勘弁してもらいたい)。
でもシルクのパンティとか…。
初めて目の当たりにする大人の下着に、播磨の興奮度はマックスに近づいていた。この時、
これが自分の従姉弟のものであることなど、頭の片に追いやられていたのであった。
被ってみようか…。
いや、いかん。
男は度胸、何でもためしてみるのさ。
それは漫画が違う!
「ふうう…」
27 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:54 ID:9Dy/UI3.
シルクの誘惑に勝てず、播磨はついに刑部絃子のパンティを装着してしまった。
「こ、これは…」
ジワジワと迫り来る興奮、塚本天満や沢近愛理のものとは明らかに違う感覚…。
《五分後》
「ハア、ハア…。あれ…?」
不意に正気に戻る播磨。
なぜだ、なぜ変身しないのだろうか。絃子のパンティを取り外した播磨は、ほんの
少しだけ考えた。相手が絃子だから変身できなかったのだろうか。それとも、既にこの日、
一度変身してしまったので、もう変身できないのだろうか。
だいたい変身して何をしようとするのか。急に何もかも冷めてしまった播磨は、とりあえず
絃子のパンティを洗濯籠の中に戻しに行き、また元のようにテーブルの前に座った。
気がつくとエアコンの電源も消えており、部屋の温度はかなり上昇していた。汗をかいた
播磨は、床に落ちていた白い布で汗を拭おうとした。
「え?なんでこんな所に布が…」
そう思ってその布をよく見たら…、懸命な読者ならもうお気づきだと思うけれど、それは先ほど
八雲が回収したはずの彼女の姉、塚本天満のパンティだった。八雲を絃子の部屋に運ぶ途中、
ポケットから落としてしまっていたのだろう。
もしかして、俺はもう変身できなくなっているのではないか。播磨は、天満のパンティを見つめ
ながらそう思った。
だったら、今被ってもどうにもならないはず…。そう思った播磨は、おもむろに手に持ったパンティ
を顔に近づけた。
「き、気分はエクスタシー…」
播磨はいつの間にか着ている服を脱ぎ捨て、変態仮面に変身していた。もちろんトレード
マークの網タイツも健在である。
「む、早く原稿を書き直さなければ」
変態仮面に変身した播磨は、変身する前の播磨拳児が完全に忘却していた目的を忘れて
いなかった。
28 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 15:56 ID:9Dy/UI3.
播磨、いや変態仮面はテーブルに座ると、いつもの三倍以上のスピードで下書き
もなしに原稿を描きはじめたのだ。
「ふぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
しかしそんな変態仮面も、迫り来る睡魔には負けそうになる。それもそのはず、
変態仮面は常人の何倍もの能力を発揮するのだ。そのため、常人の何倍もの疲労を
抱えることになる。ましてや今日は、すでに一度変身をしていたのであるから変態仮面
とはいえ、睡魔に襲われて当然といえよう。
「ここで眠る訳にはいかない」
そう言うと、変態仮面は扇風機を取り出した。
そして扇風機のカバーやファンを取り外して、何か特殊な装置を取り付けた。それは、
ファンの代わりに鞭が回転する“自動鞭打ち機”であった。それを自分の後ろに置いた
変態仮面は、おもむろにスイッチを入れる。するとファンの代わりに取り付けてある複数
の鞭が回転し、そのたびに変態仮面の背中をたたく。更に眠くなってくると、回転の強さ
を「強」にし、その痛みでもって眠気を吹き飛ばした。
また、鞭に飽きてくるとチクビに洗濯バサミをはさみ、巨大なローソクのロウを首筋に
かけたりして眠気と戦い、その戦いは明け方まで続いた。
29 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 16:01 ID:9Dy/UI3.
「播磨さん、おはようございます。原稿は…」昨夜、いつの間にか寝てしまっていた八雲が
申し訳なさそうに播磨の部屋を尋ねた。すると部屋の中に素っ裸で、まるでミイラのように
なった播磨の姿が倒れていた。
「播磨さん!大丈夫ですか」播磨を抱きかかえて呼びかける八雲。
返事がない、ただの屍のよう…、
「生きてますから!」怒る八雲。
あ、ごめんなさい。でもこんなに感情をはっきり表に出すような娘だったかな?などという
筆者の疑問をよそに、播磨は八雲によって服を着せられ、ベッドに寝かされた。
「妹さん…」
「はい」
「原稿、できたから」
「はい、頑張りましたね。播磨さん」
「ありがとう…」
そう言うと、播磨は深い眠りについた。
*
その日の塚本邸。周防宅に泊まった姉の天満よりも、播磨の所に泊まった八雲の方が先に
家に帰っており、夕食の支度をしていた。
「ただいま八雲」
「おかえり姉さん、周防先輩の所での勉強ははかどった?」
「うーん」
「どうしたの?」
「なんかね、変態仮面の話をしていてなかなか集中できなかったよ」
「え?」
「どうしたの八雲」
「いや、なんでもないよ姉さん」
「それにしても、変態仮面の正体って、誰なんだろうねえ」
荷物を置きに二階の自分の部屋へ向かう天満はそんなことを言いながら階段を上って
いった。
まさか自分のすぐ近くにいる人間が変態仮面だっただなんて、姉は信じないだろうな、
と八雲は思ったのであった。
30 :
◆937OxU5ygs
:07/12/15 16:04 ID:9Dy/UI3.
数日後、播磨が連載をしている週刊ジンマガの編集部から播磨に電話が入った。
《あ、田沢くん?ジンマガの三井だけど》
「はい。お世話になってます」
ジンマガの編集者でハリマ☆ハリオ(播磨のペンネーム)の担当をしている三井は、
いまだに播磨のことを田沢と呼ぶ。理由はよくわからない。
《いやあ、今回の漫画良かったよ》
「へ?」
《なんか打ち合わせの時に見たネームと全然違ったんだけど、こっちの方が面白い
ねえ。特にギャグのところなんて最高だよ。変態的で。いやあ、田沢くんがこんな
面白いアイデアを隠し持っていただなんて、編集長も関心していたから》
「そうっすか」
《じゃあ、この調子でまた頑張ってね》
「あ、はい」
播磨は、変態仮面になって漫画を描いた所までは覚えていたけれども、その内容
までは覚えていなかった。しかも原稿を描き上げて数日は歩くことすらできなくなるほど
疲れてしまうので、また変態仮面に変身して漫画を描こうとは思えなかった。
つづく
31 :
Classical名無しさん
:07/12/15 16:40 ID:qrkTBHBo
乙。今回は読書感想文のときの話か。播磨ww
正体八雲に知られてしまったが、これで八雲の下着で変身したら
さすがにとりかえしきかないよな・・w
32 :
Classical名無しさん
:07/12/15 17:12 ID:cWK007Rg
キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!
33 :
Classical名無しさん
:07/12/15 17:48 ID:..9wOCFI
いじめ白書の続きマダー?
34 :
Classical名無しさん
:07/12/15 20:24 ID:AIMxMj0M
GJ!
八雲はほんと冷静だなあ。
35 :
Classical名無しさん
:07/12/15 23:00 ID:EjYcSeqg
ここまで突っ走るとGJとしか言いようがない
36 :
Classical名無しさん
:07/12/16 00:53 ID:gETBh3P.
ところで変態仮面シリーズって播磨達3年生?
37 :
Classical名無しさん
:07/12/16 08:50 ID:2gmUgCM6
(´・ω・)絃子さんのじゃ変身出来ないんだね
38 :
Classical名無しさん
:07/12/16 10:32 ID:WNs6WHJ6
>>30
乙です
>>37
若さか足りないのkうわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp
39 :
Classical名無しさん
:07/12/16 14:05 ID:R7fZqiJs
>>37
きっとウンコがついてたせいで、いまいち乗り切れなかったんだよ。
40 :
◆937OxU5ygs
:07/12/16 19:55 ID:HOo6DqpU
お詫び
『究極!スクールランブル』第二話において、天満が周防の家に泊まった事がない
と発言しておりますが、誤りです。
天満は一度泊まったことがありました。ちなみに沢近は二度。
さて、ご質問にもありましたとおり、変態シリーズの設定は、東郷榛名シリーズと
同様、播磨や天満が!三年生になった後のお話です。本遍の流れとは若干違うところ
もありますけれど、どうかご了承ください。
東郷榛名シリーズは一学期の期末テスト前に終わり、変態シリーズは一学期の
期末の後にはじまりました。その訳は、この二つの世界が…。
刑部絃子のパンティで変身できなかった理由は最終回(既に脱稿)に書きました。
本家、変態仮面にも似たような話があったので、それをパクりました。
41 :
Classical名無しさん
:07/12/16 20:34 ID:75N8IiHA
>>40
ハリハルの奴とも繋がってるっぽいのかw
次回も期待してます
42 :
Classical名無しさん
:07/12/17 17:30 ID:e6PGKdGI
スクールランブルIF26登録完了です。
申し訳ありませんがキャラ別登録お願いします。
あと、IF29のページもお願いします。
43 :
こたツン!
:07/12/18 00:03 ID:b6TOWpsQ
「おい、お嬢。」
「なに?」
「なんでお前と俺が一緒にこたつ入ってんだ?。」
「二つ使う必要はないでしょ。」
「んじゃ、どうして隣に座ってんだ? 向かいとかに入りゃいいんじゃねえか。」
「......隙間ができると寒いじゃない。そ、そんなことも分かんないの?
このバカヒゲ。」
「それにしても近えぞ。」
「寒いからって言ってるでしょ。。べ、別にあんたの傍にいたいとか
じゃないからね!変な想像してんじゃないわよ、この変態!」
「......。」
「......。」
「なあ、お嬢?」
「なに? まだなんかあんの?」
「なんで俺とお前がお揃いのドテラ着てんだ?」
「セールで安かったのよ。モッタイナイの精神よ。あんた日本人でしょうが。」
「なに言ってんだお前?」
「......うるさい。」
「......。」
「......。」
44 :
こたツン!
:07/12/18 00:04 ID:b6TOWpsQ
「......おい、お嬢。なんかさっきより近づいてきてねえか?」
「そう? 気のせいよ。」
「そうか。気のせいか。」
「そうよ。」
「......やっぱ近くねえか?」
「......気のせいよ。」
「......いや、やっぱり近いですって!」
「......気のせいよ。」
「なんか、脚とか絡んできてますし!」
「......だから気のせいよ。」
「ねえ!変なところに手を入れないでください! ねえ、沢近さん
聞いてます!?」
「......。」
「だから近いですって! 生暖かい吐息が当たってますってば!」
「......。」
「ねえ! 沢近さん!? 沢近さん!?」
「違う。」
「へ?」
「愛理よ、愛理。」
「いや、そういうことじゃな。......ぎゃぁぁあああああ!」
「......えへへ。」
「なあ、沢近すげえ顔して寝てんぞ。」
「うちのこたつによだれ垂らしてるよ〜。」
「きっといい夢見てるのよ、そっとしてあげなさい。」
「えへ......こたつさいこ〜〜。」
45 :
Classical名無しさん
:07/12/18 00:21 ID:AvuVAGXk
乙
播磨羨ましいけどカワイソスw
46 :
Classical名無しさん
:07/12/18 02:16 ID:0ESliRp2
お嬢は猫科だなw
47 :
Classical名無しさん
:07/12/18 10:37 ID:Oh7XgKyQ
タイトルが秀逸だなw
そして、こたつの下で何をツンツンしてるだ貴様らーッ!!
48 :
Classical名無しさん
:07/12/18 19:01 ID:1Iw6Oikk
つまらん
49 :
Classical名無しさん
:07/12/19 10:05 ID:vb/FUQMk
50 :
Classical名無しさん
:07/12/19 12:59 ID:dzpL7Eqk
48 名前:Classical名無しさん [sage] 投稿日:07/12/18(火) 19:01 ID:1Iw6Oikk
つまらん
お前がつまらん( ´,_ゝ`)
51 :
Classical名無しさん
:07/12/19 22:42 ID:y6t1VtPg
いちいち釣られんな
スルーぐらい覚えろや
52 :
Classical名無しさん
:07/12/20 17:05 ID:XARyqyqQ
>>51
>>51
>>51
>>51
wwwwwwwwwwwww
53 :
Classical名無しさん
:07/12/20 20:08 ID:o/328BPY
\ | | ! / / / 〉 ヽ
\\ .! ! l / / / / ど >
.\ r‐y^;_ / く /
. >y´wvヽ// _/} ) ん 〈
弋ト、ト r┐`>/__//ミヽ〈 \
>ト.斤<〈∠ニ/ミヾ ヽ だ 厂
<¨ヽ、 水∠ノ /`ヾ ノ く
` <´ / > <´ け >
< `¨´_ く´ )
/ /⌒Y^V `ヽ < ) ヽ
//// i i \ヽ _) ( 厂
/ / / | | \\`Y^ヽ、 く
54 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:21 ID:PymeGia6
祝・19巻発売記念
小説は…。
さて、全国6人くらいの変態の皆さん。今週も変態タイムがやってまいりました。
え、もういいですって?
いや、ドン引きされても俺はやる。
今週は最大の敵の出現に播磨はピンチか?
余裕があったらおまけもあるかも。
では、この後すぐ。
55 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:23 ID:PymeGia6
前回までのあらすじ
播磨拳児は、ついに変態仮面の正体が自分であるということを、同級生の妹、塚本八雲
に知られてしまった。ひたすら謝る播磨に対して、八雲はなぜか理解を示し、その場は何事
もなく終る。
その後、八雲も眠り、一人で生業である漫画を描いていた播磨は命の次に大事な原稿の
上にコーヒーをこぼしてしまうというお約束な失敗をやってしまった。締め切りまであとわずか
のため、遅れを取り戻すべく播磨は変態仮面に変身して原稿を完成させる。
しかし、一日二回、それも寝不足の状態での変身は、彼の心身をボロボロにさせてしまった
のであった。
究極!!スクールランブル
第四話 暴走
一体何時間寝ていたのかよくわからない。原稿を完成させるために変態仮面に変身した
播磨は、当然の事ながらその反動で倒れてしまった。原付バイクを時速ニ百キロで走らせる
ような無謀な行為にも関わらず、この程度で済んだのは逆に幸運かもしれない、と少し思った。
あれからアシスタントの塚本八雲が尋ねてきて、お粥やらなんやらを食べさせてくれたため、
二日目には何とか自力で起き上がれるくらいに回復した。
「やはり一日二回の変身は無理だったか…」窓の外から聞こえるセミの声を聞きながら、播磨
はそんなことを考えていた。
「拳児くん、起きてるか」絃子がノックもせずにドアを開けて言った。
「ああ、起きてるよ」普段なら怒るところだが、今はそんな気力も惜しい。
「まったく、馬鹿は風邪引かないなんて言うけどね」
絃子には、播磨が風邪を引いて寝込んでいるという事にしていた。
「塚本くんが来たよ」
「ああ、入ってもらって」
「おおい、入っていいよ」
そう言うと、廊下をドタドタ歩く音が聞こえた。
この足音は…。
56 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:25 ID:PymeGia6
「おーっす、播磨くん!元気?」
「って、塚本!」
そこに現れたのは、塚本八雲ではなく彼女の姉、塚本天満であった。
「よ…、なんで」
「八雲から聞いたんだよ。播磨くんが寝込んでるってね。だからお見舞いに来たの」
か、感動だ…。こんな所に一人でお見舞いに来るなんて、やっぱり天満ちゃんは俺の事が…、
などと播磨が勝手な妄想をしている間、彼女は刑部絃子と何かを話していた。
「拳児くん、私は葉子の所に行って来るから、後は頼んだよ」そう言って絃子は自分の部屋に
向かった。出かける準備をするのだろう。
「おい絃子!夕飯はどうすんだよ」
「塚本くんに頼めばいいだろう」
「そんな勝手な…」
播磨が途方に暮れていると、天満は播磨の方を見て言った。
「播磨くん、私にまかせて。作ってあげる!」
「な、塚本の手料理…」播磨は舞い上がりそうになる気持を必死に抑えて冷静を装った。
天満ちゃんの料理なんてどれくらいぶりだろう。わざわざ体調の悪い俺のために料理を作って
くれるなんて、最高だぜ天満ちゃん!などと思いながら、彼は強く拳を握り締めた。
十数分後。
「はい、召し上がれ播磨くん」
「・・・・・」
「あれ、お粥じゃダメだったかな」
「いや、オッケーだぜ塚本!!むしろベストだ」
「そうなのだ、よかった」
「・・・・・」
「ん?どうしたの」
「いや…、お粥、だよな」
「そうだよ」
なんなのだろうか、この臭気は…。播磨は目の前のお粥(のようなもの)前に頭の中が真っ白
になっていた。
57 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:29 ID:PymeGia6
いや、たかがお粥なんだし、特別に不味く作れるはずもない。そうだ、きっと疲れて
いるから変な風に見えるんだ。元気になったらそんな事はなくなるはずだ。ようし、
この天満ちゃんのお粥を食べて元気になるぞ〜!播磨はそう思って(思うようにして)
お粥を一口食べた。
駄目だ!吐くな!播磨拳児!!
好きな娘(天満ちゃん)の前で嘔吐する事は万死に値する!
「おいしい?播磨くん」
「あ、ああ…。最高だ、塚本」
「本当?よかった」
播磨は天満の笑顔になんとか正気を取り戻し、お粥を口に運んだ。去年食べた激辛
マグマカレーの方が百倍マシだぜ、などと思いながら口に運んだ。やばい、意識が
遠のいて行く。いや、耐え抜くんだ播磨拳児!!お前の愛はその程度か…!!自分で自分を
叱咤して、播磨はただひたすらお粥を口に運んだ。
妹さん、やっぱり怒ってたんじゃないかな。だから天満ちゃんをここに…。いやいや、
好きな女の子の来訪を喜ばない男がいるものか。天満ちゃん、キミの笑顔が最高の
治療薬だぜ、などと播磨は思いつつ…。いかん、死ぬ…。薄れゆく意識の中でお粥を
完食した播磨は、倒れるように再び眠りについた。
《播磨くん…》
ぼんやりとした意識の中、播磨は誰からか呼ばれているような気がした。しかし誰かは
わからない。
《播磨くん、これを飲んで》
播磨は、身体がふわりと浮いたように感じた。恐らく誰かに上半身だけ抱えられたの
だろう。自分の口に、やわらかい何かが当たり、口の中に何かの液体が流し込まれるのを感じた。
何を飲ました。気にならなかったといえば嘘になるけれども、これは恐らく夢だろうと思い、
播磨はそのまま飲み込んだ。
「もう少しこのままにしてもらってもいいか」播磨は、今の状況がなぜかあまりにも心地
よかったため、無意識のうちに小さくそうつぶやいた。
《いいのよ。しばらくこのままでいても…》
人の温もりと柔らかさと、どこか懐かしい匂いにつつまれて、播磨は再び眠りについた。
58 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:30 ID:PymeGia6
翌日。早くも鳴きはじめたセミの声に目を覚ました播磨は、ベッドの上に自分一人しか
いないことを確認した。
「やはり夢か…」そうつぶやいて起き上がると、身体がよく動くことに気が付いた。
あれ、俺元気になってる。自分の右手を開いたり握ったりしながら、ベッドから降りて
立ち上がる。身体が軽い、彼はそう思い、大きく伸びをした。
「あら、拳児くん。もう大丈夫なのかい?」台所でパンをかじっている同居人の刑部絃子
が播磨の顔を見るなりそう言った。
「ああ、なんとかな。俺にもパンくれよ」
「自分で焼きたまえ。それにしても身体だけは丈夫だと思っていた君が、二日も寝込む
とはね」そう言いながら皿の上の目玉焼きにフォークを付きたてる絃子。
「あのさ、絃子」
「なんだい」
「昨日の夜、俺の部屋に入らなかった?」
「え?どうして」
「いや、ちょっと」
「入るわけないだろう。だいたい昨日は夜遅くまで葉子の家に行ってたからね」
「そうだよな」
「どうかしたのかい?」
「いや、何でもない」
「そういえば昨日、塚本くんのお姉さんの方がきていたけど」
「え…?ああ、来てたな」
あっちの方は夢ではなかったのか、と播磨は思い少しほっとした。
「何か大事な話でもしていたのかい?」
「いや、別に」
まさか天満ちゃんのお粥を食って気絶したなんて言えないよなあ。播磨がそんなことを
考えているうちに、トースターに入れておいた食パンがいい感じに焼けていた。
59 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:33 ID:PymeGia6
今は夏休みだ。しかし播磨が制服に着替えて学校に行くのは、補習があるからである。
ここ数日寝込んでしまっていたので、遅れを取り戻さなければならない。
「おはよう播磨くん」
「おはよー!」
自宅のマンションを出た時、不意に女性の声がした。
「高野…。それに塚本も」振り返ると塚本天満と高野晶が立っていた。
「おいおい、アタシと沢近は無視か?折角迎えに来てやったってのに」長身の周防美琴と
金髪の沢近愛理もいた。
「ヒゲが寝込むなんて珍しいわね。雪でも降るんじゃないかしら」沢近愛理がこちらの方を
見ずに言った。
「本当は愛理が一番心配していたのよ…」高野が小さく低い声で言う。
「ちょっと晶、何言ってるのよ!あたしはアンタと天満がヒゲを迎えに行こうって言うから
付いてきただけよ」沢近は声を張り上げていった。暑いのに朝から元気なことである。
「そんな事より学校行こうぜ。補習はじまっちまうよ」
周防のその言葉に本来の目的を思い出した全員は、すぐに学校へ向かった。
「なあ塚本」
「ん?何、播磨くん」
「昨日、妹さんは俺の家にこなかったか?」
「え?昨日は私だけだよ。八雲はサラちゃんと一緒に家で勉強してたもん」
「そうか…」
「どうかしたの?」
「いや、なんでもない」
60 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:35 ID:PymeGia6
夏休みにわざわざ学校に行くのは面倒だが、播磨にとって塚本天満に
会えるのはそれだけで楽しみではあった。
「播磨くんは私がマンツーマンで教えるわ」高野がそう言って播磨を連れて
行こうとした。
「おい高野、なんでだよ」
「あなたは二日も休んでたんだから課題がたまってるのよ」
「でもよお高野、俺は別に受験する訳じゃないんだし」
「今まで二年間、ロクに勉強もしてなかったんだから、このままじゃ本当に卒業
できないわよ」
「そ、それは困る…」
「はい、こっちにおいで」
(ああ…、天満ちゃーん)
高野に後ろの襟をつかまれてずるずる引きずられる播磨の姿を沢近や天満
たちは遠い目で見ていた。
61 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:36 ID:PymeGia6
その日の夕方、補習を終えた五人は塚本家で夕食を食べようということで再び集まった。
なぜかそこには天満の妹、塚本八雲もいた。
「どうして八雲もいるの?」姉の天満が聞いた。
「茶道部の会合でちょっと」
姉と一言二言言葉を交わした八雲は、遠慮がちに播磨拳児の方に歩いて行った。
「あの、播磨さん。身体、大丈夫ですか」
「おお妹さん。なんか、すっかり良くなったよ」
「そうですか」
「ところで妹さん、“あのこと”はお姉さんには…」
「大丈夫です」
「何を内緒話しているの?」不意に沢近愛理が二人の間に割って入った。
「お嬢!」
「沢近先輩」
「まあ、あんたたちがどこで何をやろうと、あたしには関係ないけどね」
じゃあなんで二人の間に割って入っているのか、などというツッコミは野暮である。
この日、塚本家への近道として播磨を含めた六人はとある林道に入った。ここはかつて、
痴漢や変質者が出る事で有名な場所であった。また播磨にとっては思い出の道でもある。
「懐かしいな…」誰にも聞こえないよう、播磨は小さくつぶやいた。
一年以上前、塚本天満が近道のためにこの道を通ったとき、痴漢に襲われそうになった
のを播磨が助けたのだ。しかし彼は自分が痴漢に間違われないよう、警察官に変装(注意・
違法です)していたので、播磨が助けたとは天満も思わなかった。
まあ今日は女ばかりとはいえ六人もいるし、周囲はまだ明るいので変な奴が出てくること
も…、そう思っていた矢先、播磨たちの前に怪しい人影が現れた。
「きゃあ!」叫ぶ天満。
「何だお前は!」周防は、ただならぬ気配を感じて身構えた。
「強い奴はいないか…」
190センチ以上はあろうかという巨大な男であった。180以上ある播磨よりも更に大きい。
顔にはなぜか、プロレスラーのような黒いマスクをしていた。どう見ても普通ではない。
周防と同様、すぐ危険な空気を感じ取った播磨は、天満の前に出た。すると不意に、
巨大な男は大きな腕を横に振り回すように平手打ちをしてきた。
62 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:39 ID:PymeGia6
「危ない塚本!」
播磨は腕と肩で男の平手打ちを受け止めた。固く踏ん張ったつもりだったのだが、
衝撃が脳天に響く。
「播磨くん!」
播磨のすぐ後ろで天満が腰を抜かしているようだった。
「お前ら下がってろ!」マスクをした大男をしっかり見つつも、播磨はそう叫んだ。
自分が相手を引き付けている間に、天満たちを逃がそうと考えていたからだった。
しかし天満は、目の前で起こっていることがあまりにもショックで動けないでいる
らしい。播磨は天満たちが気になって戦いに集中できないでいる。
やばい、中途半端な戦いでは絶対にやられる。播磨はそう思った。理屈ではなく、
数多くの喧嘩の経験が考えさせるのだ。
(何て動きをしやがる!)
大男はその巨体に似合わない素早い動きで後ろ回し蹴りを繰り出してきた。それを
よける播磨。ガードはほぼ無効。相手の攻撃を読んでかわすしかない。
しかし…。
播磨の目に、周防美琴に引きずられるように現場から避難する天満の姿が見えた。
不意に攻撃パターンを変えた大男の右ストレートが、播磨の身体の正面を捉えた。
避け切れないと思った播磨は、腕を十字にしてその攻撃を受けた。だがその防御は
ほとんど無意味と言っても良かった。播磨は、自分の身体がまるで羽根にでもなったか
のように軽く感じ、普段踏みしめているはずの地面の感覚が全くなくなっていることに
気が付く。そして、自分の目線の下の方に周防や天満の姿が見えた。
播磨の身体は大きく吹き飛ばされ、道のすぐ横の茂みの中に落下したのだった。
「播磨さん!」八雲が真っ先に播磨の落ちた茂みの中に入っていった。
「くそ!アタシが相手だ!」
「天満!行くわよ」
「なんなのよこの人」
誰が何を言っているのかよくわからないけれど、遠くから天満達の声が聞こえている
のはわかった。しかし茂みの中に落ちた播磨の身体は、上手く動かない。
「播磨さん!大丈夫ですか」草木を分けるようにして八雲が播磨の元にきた。
「い、妹さん…。お姉さんは」
「今、周防先輩や高野先輩が守っています」
「そうか、すぐ俺も…、うぐ!」播磨は胸を押さえた。
63 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:41 ID:PymeGia6
しっかりガードをしたはずなのに、なぜか胸が痛む。
「無理しないでください」
「そんな訳にはいかん。しかしアイツ、あの大男は何かおかしい」
「播磨さんもそう思いますか」
「普通の人間の力とは思えん…」
「普通の、人間じゃない?」
「くそう、変態仮面に変身さえできれば、あんな奴すぐ倒せるのに」
「変身できないんですか?」
「いや、その…、“アレ”がないからな」
「播磨さん!」
八雲が、何かを決意したような顔をした。
《ここから先は、危険なのでお見せできません》
「くそう!コイツ花井よりもはるかに強い。沢近!高野!天満を連れて早く逃げろ」
少林寺拳法有段者の周防美琴は、大男の攻撃をかわしながら言った。
「美琴!あんただけ置いて行ける訳ないじゃない」天満の肩を抱きながら沢近が叫ぶ。
「うるさい!コイツは普通じゃねえんだよ!」
周防は大男のローキックで崩され、腕を掴まれた。
「美琴!」と沢近が叫んだ次の瞬間。
空から何かが降ってきたかと思うと、大男の頭部に激突した。
「あれ?」
男はたまらず周防の腕を離し、顔を抑えた。
「きゃあああああああ!!!!」天満の叫び声。
マスクをした大男のすぐ横には、パンツ一丁で網タイツ、そして顔には女性物のパンティ
を被った男が立っていたのだった。
「うわ!もしかしてコイツが…」周防がその名前を言おうとした瞬間、
「そう、私は変態仮面!」と男は名乗った。
「あの…」
64 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:45 ID:PymeGia6
周防が何かを言おうとすると、変態仮面は吐いていたブリーフの端を伸ばして肩に
かけると、変なポーズを取った。その姿に周防他、女性陣は絶句した。
「女性に暴力を振るうなど、許せん!同じ仮面戦士として、この変態仮面がお仕置き
をしてやる!!」
いやいや、お前のは仮面じゃないだろう、と周防は思ったがあえて口には出さなかった。
不意打ちに一瞬は怯んだものの、マスクを被った大男はすぐに態勢を立て直して変態
仮面に立ち向かった。
左ストレート、右ストレート、ローキック、ハイキック巨体に似合わず、素早い打撃技を
次々に繰り出す大男に対して、変態仮面はまるで次ぎの動きが分かっているかのように
次々とかわして行った。
「ほーれほれ、どうした」それどころか、両手を頭の後ろに組んで、腰をクネクネと動かして
相手を挑発している。
怒った大男は、今度は投げ技や絞め技をしようと相手の身体を掴みにかかるものの、
変態仮面はほぼ裸なので、上手くつかめない。しかも掴もうと大男が手を伸ばした瞬間、
変態仮面はその腕を持って、投げ飛ばした。まるで手品か曲芸のごとく宙を舞う大男。
そして大きな音と共に背中から落ちた大男に対して、その顔面に股間を押し付ける。
大男が起き上がろうとすると、素早く飛びのくものの、股間を踏んづける事は忘れていな
かった。沢近と天満は、その攻撃に対して目を押さえた。
大男は、再び立ち上がって変態仮面に攻撃を試みるものの、すべて避けられ、更に腕の
関節をねじられた。
大きな相手に対しては、打撃系ではなく間接や投げ技など、相手の力を利用する技を使う。
なかなか考えているな、などと周防は妙に納得した面持ちで変態仮面と大男との戦いを見て
いた。
いよいよ万策尽きた大男は、自分の巨体を生かして変態仮面に体当たりを試みる。しかし
それも簡単にかわされ、しかも後ろを取られていた。大男の後ろに立った変態仮面は、男の
胴体の部分を抱えると、それを持ち上げた。バックドロップをくらわせたのである。変態仮面
の力に大男の体重の加わったバックドロップによって、ついに大男は動かなくなった。
「やったあああ!!!」思わず叫んでしまった周防。
それを冷たい目で見る沢近と高野に気づき、自分でもわかるくらい赤面してしまった。
65 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:47 ID:PymeGia6
変態仮面は、仰向けに倒れた大男の顔の上に自分の尻を突き出すと、「成敗!!」
と叫んで、林の中に消えていった。
「周防先輩!大丈夫ですか?」
しばらくすると塚本八雲と、彼女に肩を抱かれた播磨拳児が出てきた。
「お前ら今まで何やってたんだ!大変だったんだぞ」周防は、二人を見てそう叫んだ。
「す、すいません!」オロオロしながらも謝る八雲。
「いや、別にいいけど…。あれ、なんで八雲ちゃんはジャージなの?」
よく見ると、塚本八雲はジャージに着替えていた。
「あ、それは。茂みに入った時に制服が破れてしまって」
「あ、そうなんだ」周防はあまり深く考えずに、大男の方に向き直った。
「しかしコイツ、何者なのよ」と沢近。
沢近のその言葉に、全員が倒れている大男に注目した。
*
気絶している大男の前に、全員が集結する。そして高野がおもむろに黒いマスク
を外すと、そこには見覚えのある顔があった。
「うわっ!コイツ、天王寺じゃねえか」播磨がその顔を見て思わず声を出してしまった。
「天王寺って、確か隣のクラスにいた」周防にも見覚えがあった。
「でも何で天王寺くんがこんなことを…」天満が悲しそうにつぶやく。
確かにおかしい、と播磨は思った。調子が悪いときに負けることもあった天王寺だが、
基本的に彼は播磨の敵ではなかった。大抵はすぐに撃退できたはずだ。しかし今日の
天王寺は、動きといい力といい、いつもの天王寺とは明らかに違っていた。
「どうも“コレ”が原因みたいね」そう言って高野が先ほどまで天王寺が被っていた黒い
マスクを持ち上げてみせた。
「それって?」
「これは某国の軍隊が極秘に開発していたコントロールマスクね。これを被ると、
人間の潜在能力がかなり高い割合で引き出されるみたなの。でも、その副作用として
理性が失われる。だからさっきみたいに見境なく人を襲ってしまったんだわ」
「でもなんで、天王寺がそんなもんを…」播磨は独り言のようにつぶやく。
「恐らく、何者かが彼に渡したみたいね。高校生が簡単に手に入れられるような代物じゃ
ないわ…」
66 :
◆937OxU5ygs
:07/12/22 22:49 ID:PymeGia6
「そんな漫画みたいな話がある訳ないでしょう」沢近が、わざとオーバーな仕草
で重くなった空気を和らげた。
「そうだな、腹も減ったし、早く帰ろう」と周防。
「天王寺くんはどうするの?」という天満の疑問に対して、
「ほっとけばそのうち気が付くだろう」と播磨は冷たく言い放った。
「ちょっとヒゲ、いつまで八雲の肩につかまってるの?」沢近がそう言うと、
「愛理、播磨くんと肩を組みたいならはっきりそう言えば」すかさず高野が口を出す。
「バカ!誰がこんな変態に」
日の陰り始めた夏の空にセミの声が響き渡った。
つづく
67 :
Classical名無しさん
:07/12/22 23:27 ID:nljYJ0JE
毎週毎週更新乙!
・・・播磨を看病した人とか、何で播磨が変身できたのかとかは今後の伏線?
今後も楽しみにしてます
68 :
Classical名無しさん
:07/12/23 00:46 ID:yFTtaHKc
GJ!これ読んで全国七人目の変態になりますた!
69 :
Classical名無しさん
:07/12/23 00:46 ID:tJO9lkRs
GJ!今週もおもしろかったです。
高野がずいぶん播磨に優しいなw
70 :
Classical名無しさん
:07/12/23 00:53 ID:WAVeF9HA
週末は変態記念日乙
パンツは現地調達として、キス?は誰だ誰だ誰だ〜?
71 :
Classical名無しさん
:07/12/23 20:20 ID:3Ey28PvE
スカートの中に手を入れてもぞもぞとパンツ脱いでる八雲を想像しておっきしたw
脱ぎたてほかほかパンツが播磨の顔を今まさに包んでいることに赤面する八雲を想像してさらにおっきしたw
72 :
Classical名無しさん
:07/12/23 20:51 ID:nA.88Oak
明日はクリスマス…どなたかクリスマスものをこの哀れな老いぼれに恵んでくださる作家様はいらっしゃらないのか…
73 :
Classical名無しさん
:07/12/23 21:59 ID:Tzkxna8w
>>72
自炊しろよw
投下は自由にして良いんだぜ?
ただ、盗作とクロスは勘弁な
74 :
Classical名無しさん
:07/12/23 22:04 ID:li/WAVwk
変態仮面みたいな、あくまでスクランキャラだけが登場して
設定やネタの一部を他作品から拝借っていうのはクロス扱いされないからここでもOK?
75 :
Classical名無しさん
:07/12/23 22:07 ID:ySR5Vzhw
その理屈ならバトロワもおkなわけだが、顔真っ赤にして叩いてたやついたな。
まだ生きてるだろうか?
76 :
Classical名無しさん
:07/12/23 22:45 ID:Tzkxna8w
>>74
・
>>75
良く分からんけど、この人って設定改変あり気じゃないと書けない人じゃないの?
俺は改変しまくりは嫌いだから読み飛ばしてるけど、儲っぽい人も付いてるみたいだしクロスおkなんだろうかな
この人の儲に聞いてみたら、クロスはいいの?って
小ネタでおちゃらける分には構わないと思うんだけど、SSの文量までになっちゃうとアウトだなw
77 :
Classical名無しさん
:07/12/23 23:24 ID:RDpQOjE6
正直、アウトぎみだと思うけど
変態仮面は仁丹がリメイクするし、特別扱いな感じかと
78 :
Classical名無しさん
:07/12/23 23:28 ID:IJrE6Pdo
変態仮面は播磨が変身する以外設定改変というわけでもないと思うが。
三年生なのもSSにはよくあるパターンだし
79 :
Classical名無しさん
:07/12/23 23:37 ID:P0mNnteM
久々にアニメ見てたら、ポンチ絵大魔王が変態仮面呼ばわりされとった…
この頃からリメイクの話自体はあったんだろうか?
ともかくGJ。腹抱えてワロタw
80 :
Classical名無しさん
:07/12/24 01:25 ID:SH.twebE
自分が気に入らない作品に感想つけている人を儲呼ばわりすんのやめね?
俺はなるたけ感想つけるようにしてるよ。
投下しやすい雰囲気つくりたいし、
自分が投下した時に感想ないと寂しいしね。
あとロワはクロスそのものよりグロとかが
問題だったんじゃなかったっけ?もちろんクロスは駄目だけど。
81 :
Classical名無しさん
:07/12/24 01:52 ID:d5oBhGFQ
>>80
べつに悪い意味で言った覚えは無いんだけどさ
深読みしすぎじゃね?
自分に合わないと分かってるから普段スルーしてるし、特に批判レスつけるつもりも無いから書き込まないけどさ
クロスかな?って話だったので、ちょっと書かせてもらったのよ
原作スクランが時代超えて描かれる事もあって時代変更とかも良く見かけるから融通の利きやすいものだってのは分かってるけどね
82 :
Classical名無しさん
:07/12/24 07:24 ID:SH.twebE
>>81
ちと神経質になってたかも。
儲が厨みたいな感じで使われてんのかと思ってた。すまん。
オマ−ジュやインスパイアとクロスの厳密な線引きは難しいと思う。
他キャラが登場したりキャラの改悪がなけりゃ俺は楽しむよ。
83 :
Classical名無しさん
:07/12/24 10:41 ID:39Aq4Ij6
>>81
お前はもう黙れ。な?
84 :
Classical名無しさん
:07/12/24 11:43 ID:CeFWvXLg
>>66
乙です
なんだか怪しいほうに話が進む中播磨の相手も誰だかわからなくなってきたなぁ
王道で天満なのか助けてくれる八雲なのか伏線ありありな絃子さんや晶なのか
虚を突いて沢近他なのかマジ読めないw
85 :
Classical名無しさん
:07/12/24 13:30 ID:d5oBhGFQ
>>83
これは酷い
86 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:31 ID:7wawDe4M
クリスマス?
何それ。
今夜はおまけでもう1本投下しちゃうもんね。変態ではない…、と思う。
87 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:34 ID:7wawDe4M
FIRST CONTACT
その日、サングラスにヒゲの男はある決意をしていた。
三学期最後の日、つまり終業式がある日。
「今日こそ、好きなコに告白するんだ…」
男の名は播磨拳児、矢神学院高校に通う一年生。中学生の頃、“ある事件”をきっかけに
偶然知ってしまった少女に恋をした。そして、その少女に思いを伝えるため、同じ高校に
入学したのだった。
しかし同じ高校に入学しては見たものの、彼女とはクラスが違っていたため、殆ど接点を
見出せなかったばかりではなく、マフィアの抗争に巻き込まれたり怪しい超能力少年と対決
したり、変な村に行ってゾンビと戦っていたりしたために学校には行かず、大好きな彼女の
姿を目にする機会すらなかったと言ってもいい。
それでも彼は諦めていなかった。もの凄くバカ…、もとい、もの凄く純粋な愛を貫いたので
ある。多分。
卒業した三年生をのぞく、全校生徒が集まった体育館での終了式において、後ろの方に
並んでいた播磨は少女の在籍しているクラスの方向を見た。こういうとき、背が高いのは得
だな、などと思いながら。
(いた…)
播磨は心の中でつぶやく。全体的に身長が低めだったその少女は、身長が平均よりも若干
低いため、前の方に並んでいる。後姿しか見えなかったけれども、長い髪の毛の一部を両側
に縛ったその特徴的な髪型ですぐにわかった。
(相変わらず可愛いぜ天満ちゃん!)
播磨はそう思いながら拳に力を込めた。それを見ていた周りの生徒達は、一様に恐がって
いたが、彼はまったくそのこと気にかけてはいなかった。
少女の名は塚本天満。同じく矢神高校に通う一年生である。
この一年、まともに接点がなかったばかりか、ろくに学校にも行っていなかったので天満
ちゃんは俺のことを知らないだろう、と播磨は考えた。高校に入学する前に、すでに彼は天満
と会っていたのだが、“ある事件”の当事者であることを隠すため、ヒゲとサングラスで変装して
いたのだった。
88 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:36 ID:7wawDe4M
播磨は少し前、自分の従姉で教師をやっている女に言われた言葉を思い出した。
「拳児くん、思いっていうものは、口に出して言わないと伝わらないものだよ」
「ほう、なんか分かったような口を聞いてるじゃネエか」
「そりゃあ、キミよりは年上だからね、色々経験はしているさ」
「どんな経験だ?」
「色々だよ、拳児くん」
「言えねえのか。まあ色々あるからな。オメエのその性格じゃあ、男も逃げ…」
「拳児くん…」
「痛、イテテテ!!ちょっとやめ…、うわああああああ」
回想終了。
嫌な事を思い出して、播磨は少し鬱になってしまった。そうこうしているうちに終業式も
終わり、各クラスで退屈なホームルームが行われていた。
(さあ、どうする)
天満のことを考えると、播磨はいても立ってもいられなくなっていた。貧乏ゆすりをこらえ
ながら、下校の時間を待った。この日は午前中で学校も終わり、部活動に参加する者以外
はみんな帰って行く。塚本天満も、早めに帰ることを播磨はすでに察知しており、その後を
つけることにした。いわゆる尾行である。
ちょっとストーカーみたいだが、帰る途中、一人になったら告白する、実に完璧な作戦だ。
播磨はすぐに破綻してしまいそうな、そんな作戦に一人で納得していた。
89 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:39 ID:7wawDe4M
「順ちゃん、バイバイ」
「じゃあね」
生徒昇降口付近で挨拶をしている天満の声を聞いた播磨は、すぐにその姿を確認しよう
とした。が、焦っていたため下駄箱の角から歩いてくる女子生徒の一人とぶつかってしまった。
「きゃ!」
「うおっ」
播磨は天満の姿をよく確認するために、サングラスを少しずらしていたので、ぶつかった瞬間
にサングラスを床に落としてしまった。
「ご、ごめんなさい」ぶつかった女子生徒は、その相手を見て一瞬目を見開いた。
無理も無い。相手は学校でも有名な不良生徒で、一部では魔王と呼ばれた男なのだ。その点
は播磨も自覚していた。それでも女子生徒は、勇気を振り絞ったように床に落ちたサングラスを
拾い上げ、震える手で播磨に渡した。
「あ、あの…」
「お、おう」
親戚や家族以外の女にじっと見つめられることがなかった播磨は、すこし照れながらサングラス
を受け取った。
「悪かったな」そう言うと播磨はサングラスをかけ、女子生徒の肩を軽くポンと叩くと塚本天満の
行方を追った。
「順ちゃん大丈夫?」などという声が後ろから聞こえたが彼は気にしない。
「天満、何してるの。早く早く」
彼女の友人らしき三人の女子生徒の一人が天満に対して手を振っている。金髪で両側を縛った
女だった。外国人か?そういえば、ここの学校は帰国子女とか留学生が多かったな、などと播磨
は考えたが、すぐに彼の関心は天満一人に戻った。愛しの天使(エンジェル)の前には、どんな
疑問も瑣末なことに過ぎない、というのが播磨の考えである。
天満を含めた娘たちが一体何の話をしているのが、非常に気になる所ではるけれど、遠くから
尾行している播磨には何を言っているのかわからなかった。それでも、天満がとても楽しそうに話を
しているという事だけはわかった。
「やはり笑顔が一番だな…」電信柱の影から、天満とその他三人の姿を確認すると、安堵のため息
が出た。
90 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:42 ID:7wawDe4M
そうこうしているうちに、天満との距離がどんどん離れていったので、急いで後を追お
うと電信柱の影から飛び出すと、また誰かとぶつかった。今日はよく人とぶつかる、と
思いながら播磨は、一言「悪い」と言って立ち去ろうとしたが、ぶつかった相手は播磨
の肩を強く掴んで先に行かせなかった。
「おう、テメエ。矢神の生徒だな。この天王寺昇にぶつかっといてその程度で済ますの
かよ」男は百九十センチはあろうかという巨体で、しかもスキンヘッドだった。どこから
どう見ても不良。
「テンノウジ?うるさいな、今忙しいんだよ」播磨はだんだんイライラしてきた。
「忙しいのは俺も一緒だ。お前見かけねえ顔だが、誰だ」
「播磨拳児だ、よく覚えとけ」
そう言うと播磨は、一瞬で大男にニ、三発くらわせて地面に沈めた。
「んな事やってる場合じゃねえのに」
急いで天満の姿を追った播磨は、ちょうど、金髪と背の高い女の二人が、天満と別れる
現場を目撃した。
(よっしゃ、ここまで計画通り)
播磨は心の中でガッツポーズをした。あとは、あの髪の短い細身の女と別れるのを待つだけ。
そう思うと播磨の心拍数はどんどんと上昇して行った。
(あれ?俺ってこんなにも緊張する人間だったっけ?)
播磨は自分の膝がガクガク震えているのを感じた。どんな喧嘩にも、たとえ相手がナイフ
や鉄パイプを持っていたって怯んだことがない自分が、告白で緊張するだと?播磨はこの時、
はじめて自分の弱さを知り愕然とした。このまま、あの細身の女と一緒に家で勉強でもして
くれれば、諦めがつくのに、とすら考え始めていた。
いや、そんなことではダメだ播磨拳児!男が一度決めたことは実行する。そうでなければ
筋が通らねえ!!播磨はそう自分自身に渇を入れた。
「じゃあね晶ちゃん」
「さようなら」
(ついにあの細身の女とも別れた。一人だけ。一人だけだ天満ちゃん!!)
播磨の暴走気味な思考は、すでに制御不能なまでに突き進んでいた。
折角ここまで苦労して尾行してきたんだ、この思いを伝えなければどうにもならない。
そして播磨は、意を決して少女の前に飛び出した。
91 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:44 ID:7wawDe4M
「聞いてくれ!!俺、播磨拳児。実は俺は前からキミのことが、好きだったんだ!!!」
思わず相手の手を握ってしまったが、もうどうでもにでもなれという気持ちだった。
彼は目をつぶっていたので、自分が何をやっているのかよくわかっていなかった。
「あの…」
「あ」
目を開けた播磨拳児の目の前には、愛しの天満…、
ではなく。
髪の短い細身の女子生徒が立っていた。
「あなたは、播磨くん?」
「あ…、誰?」
「女の手を握りながら言う台詞じゃあないわね」
緊張と興奮で顔が真っ赤になっていた播磨に対して、女子生徒は冷静に相手のことを
見ていた。
「あ、いや、これはその…」
シドロモドロになりながら、播磨は女子生徒の手を放してこの状況を説明しようとした。
しかし頭がパニックになっていた。そんな播磨を見た女は、軽く頷いて言った。
「一年生最後の日に、好きな女の子に告白しようとしたけど、間違えて私に告白して
しまった慌てんぼうの播磨くん」
女のその説明に、播磨は激しく頷いた。
92 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:47 ID:7wawDe4M
「いや、本当にスマン」播磨は女に対して何度も頭を下げた。
「いいのよ。ちょっと残念だったけど」
「何?」
「何でもないわ」
「あの、それで」
「どうしたの」
「このことは忘れてくれ、頼む!」
「言われなくても忘れるわ」
「ああ、ありがとう。恩に着る」
「別に」
「そ、それじゃあ」
「ああ、播磨くん」
「ん?」
「私も…」
「…」
「私も好きよ…」
女のその言葉に、一瞬播磨の時間の流れが止まった。
不意に感じられた暖かい春の風。
「…何が?」
そして動き出す時間。
播磨は、彼女の言葉の意味をよく理解できなかったようである。
「何でもない。忘れて」
「あ、ああ」
「じゃあね、播磨くん」
「ああ、じゃあな。名前わかんないけど」
そう言うと、播磨は走って行った。行き先など覚えてはいない。ただ、恥ずかしいという
感情だけが彼の記憶に残っていた。
93 :
◆937OxU5ygs
:07/12/24 19:50 ID:7wawDe4M
エピローグ
それから約九ヵ月後。街ではジングルベルの響く季節。矢神高校茶道部の部室で、
部長の高野晶は部員のサラ・アディエマスと紅茶を飲んでいた。
「告白かあ…」
「ぶっ」
一年生部員のサラが唐突にそんなことを言い出したので、部長の高野晶は飲んでいた
紅茶を吹き出してしまった。
「どーしたの?あなたが恋の話なんて」高野は口から紅茶がこぼれ出ているのも気にせず
に聞いた。
「そんなあ、私だってそれくらいしますよ。エヘン」
「へーっ、誰か好きな人でもできたの?」
「いや、私じゃないんですけどね」
そう言うとサラは、一呼吸置いて聞いてきた。
「先輩が告白したときはどんな感じでした?」
「うーん…」
高野はほんのコンマ何秒か考えた後、
「忘れた。過去は振り返らない主義だし」
そう言いい、サラと話を続けながら、彼女は残ったわずかな紅茶を飲み干した。
おわり
94 :
Classical名無しさん
:07/12/24 20:32 ID:wlNW2ka2
変態はもういいよ
しつこい
95 :
Classical名無しさん
:07/12/25 00:38 ID:a8vjmZxM
>>93
乙でした
つか、おまえらも彼女とクリスマス過ごしているんだろ?
葉子先生と姉ヶ崎先生が俺を取り合って喧嘩しちゃって仕方ないんだが、まいっちゃうよね^^
<⌒/ヽ-、__ <付き合いで買わされたケーキを食いすぎてぽんぽん痛いのでもう寝るわ
/<_/____/
96 :
Classical名無しさん
:07/12/25 11:32 ID:YKju6bmg
>>86
乙
播磨のセリフ回しが丸すぎる気がしますが面白かったです
で、一つだけ
キャラのセリフ内ならともかく、地の文で女性を指す時は『女』という表現は使わない方がいいですよ
特にほのぼのでやりたい場合には致命的なので
97 :
Classical名無しさん
:07/12/25 12:25 ID:V1qkcdwI
>>93
乙です
携帯ワッショイ携帯ワッショイ
久々に少しだけど播磨×晶が見れて良かったです
それにしても鈍感は罪だなw
ちなみに一応設定では天王寺と播磨は中学からの知り合いらしいですよ
98 :
Classical名無しさん
:07/12/29 00:41 ID:FMMFbTb.
明日で今年の仕事終わるけど、みんなはどうだい?
来年はいよいよスクラン終わるのかなー
個人的には3年生編はやらないで欲しいけど
99 :
Classical名無しさん
:07/12/29 01:45 ID:Ty7und/o
>>98
俺は来年は勝負の年だと思ってるから
今年から準備で忙しいなぁ
スクランは来年にはもう終わるだろうね
両王道や播磨関連は特に綺麗に終わってくれるといいな
それとスクラン二次創作系列がそこまで寂れないで継続して欲しい
100 :
Classical名無しさん
:07/12/29 02:12 ID:bxCwX8xg
変態仮面みたいに、ある程度キャラの関係が整理のついた
三年生編のほうが今はやりやすいのかなと思いはじめた
原作の展開をねじまげるのはちょっと辛くないか?
101 :
Classical名無しさん
:07/12/29 05:08 ID:Qqj7Bb0s
原作でもしこんな展開があったら・・・、というのもSSの醍醐味だと思うが。
その展開が強引なら確かに辛いだうけど。話を不自然さを感じさせずに繋げたり、その辺は書く人の腕の見せ所かも。
播磨が振られて烏丸と天満がくっついた状態からスタートするSSは以前からある。
播磨を他の女とくっつけるのに都合がよい状況なので使いやすいからだと思う。
ただそれでも、経緯をいい加減に設定すると読む人が付いていけなくなったり、色々と苦労はあるんじゃないかなと。
とりあえず、俺は今日から正月休みです。
皆さん、良いお年を。
102 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 20:48 ID:pQeu0bC6
みなさんこんばんは。
ついに今年最後の変態タイムがやって参りました。
色々と物議を醸した変態シリーズですが、今日で最終回となります。
謎は明らかにされるのか。
では、この後すぐ。
103 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 20:51 ID:pQeu0bC6
前回までのあらすじ
変身の疲労から立ち直った播磨は、またこれまでのように夏休みの補習を受けに学校へ
行く。そしてその日の夕方、同じように学校で受験のための補習を受けていた周防や沢近、
天満、高野に八雲を加えた五人と一緒に帰っていた播磨は、近道のため、とある林道に
入った。
そこで彼らは、黒いマスクをした大男と遭遇し、なぜか戦うことになってしまった。人間
離れしたその男の技と力に苦戦する播磨だったが、変態仮面に変身して形勢逆転。大男
を倒してしまう。
倒した男のマスクを剥ぎ取ってみると、それは同じ学校へ通う不良の天王寺昇であった。
高野の説明によれば、天王寺は何者かによって、某国が開発した戦闘力が強くなる代わり
に理性が消えてしまうというマスクを装着していたという。誰が、何の為にそのマスクを天王寺
に渡したのか。謎は深まるばかりである。
究極!!スクールランブル
第五話 正義
謎のマスクを被った天王寺昇を倒した変態仮面こと播磨拳児は、再び元の姿に戻って塚本家
でカレーを食べていた。沢近と高野は予定があるとか言って帰っていったけれども、周防と
播磨、そしてなぜか天王寺の三人が塚本家にお邪魔することになった。
「おい天王寺、お前は本当に覚えてないのか」カレーを食べながら隣にいる天王寺を肘で
つつく播磨。
「当たり前だ。お前を吹き飛ばしたって話が事実なら忘れるはずがないだろう。それに周防さん
に手を上げるなんて…」なぜか赤面する天王寺。
「天王寺先輩、お代わりいかがですか」天王寺の皿がなくなっていることに気が付いた八雲が
そう声をかける。
「メルシー…」そう言って皿を差し出す天王寺。完全に忘れ去られていると思うけれど、彼は
フランスからの帰国子女である。
スキンヘッドでしかも一九〇センチを越える巨体ながら、今の天王寺は女子生徒に囲まれて
もの凄く小さく見える。
「おい天王寺、ちったあ遠慮しろよ」
104 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 20:53 ID:pQeu0bC6
「うるせえな、俺は身体がデカイからエネルギーがいるんだよ」それでも播磨に対してだけは
強気だ。
「燃費が悪いだけじゃねえかよ」
「播磨くん、天王寺くん、遠慮しないでどんどん食べなよ。沢山作ったんだから」元気良く天満
が言った。
「お、おう…」その言葉に照れながら答える播磨。
「何言ってんだよ塚本、作ったのは八雲ちゃんじゃないか」周防はラッキョウを食べつつ言う。
「私だってカレーくらい作れるんだよ。今は。八雲のカレーには敵わないけどね。そういえば
ミコちゃんもよく食べるねえ」
「う、うるせえ。今日はちょっと運動しちまったから腹が減ったんだよ」
「あの、周防先輩もお代わりいりますか?」
「い、いや。あたしはいいよ。受験勉強で稽古もあんまり出来てないし。ちょっとダイエット」
「す、周防さんは今のままでも十分キレイですよ」天王寺が若干震えた声で言った。
「え、そうか?ありがとう。なんか照れるなあハハハハ」予想外の褒め言葉に照れ笑いを隠さない
周防。
「い、いやあ」そしてなぜか天王寺も照れ笑い。
「お前はその顔と身体のどこからそんな臭い台詞が飛び出すんだ」そう言って播磨は天王寺の
ハゲ頭を平手で引っぱたいた。すると乾いた、もの凄く良い音がしたので、その音を聞いた一同は
思わず笑い出した。天王寺も、照れながらつられて笑い出した。
「でもミコちゃん、ダイエットなんかしたら大変じゃない?」
「おい塚本、まだその話するのかよ」うんざりとした顔でサラダを食べる周防。
「だってその、ほら」天満の視線の先は、間違いなく周防の胸であった。
「う…」再び赤面する天王寺。
「バカ、男子がいる前で何言ってんだ!」
「あ、ゴメンよ。でも花井君は幸せ者だね。こんなキレイな奥さんが貰えて」
「なんで花井(アイツ)の話が出てくるんだよ!」先ほどよりも更に赤面する周防。
「だって未来の旦那さまじゃん。今からしっかり栄養をつけとかないと、元気な赤ちゃん産めないよ」
「赤ちゃんよりも先に受験だろうが」
「そうだけどさあ」
105 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 20:55 ID:pQeu0bC6
二人で盛り上がる天満と周防。
しかし、その二人の向かい側に座っていた天王寺は少し悲しそうな目をしていた。
「同情はしねえよ」カレーを口に運びながら小さな声で播磨はつぶやく。
「別にお前なんかに同情してもらいたくねえよ」
「だろうな」
天王寺は残りのカレーを一気にかきこむと、再びおかわりをした。
*
その日の夜。鉛のように重たい身体を引きずるようにして播磨は床に就いた。本当は
漫画のネームを考えなければいけないのだが、頭も身体もいう事を聞かない。
ベッドに横になった播磨は、すぐに意識が遠のいていくのを感じた。
ここはどこだ。少なくとも現実の世界ではないことだけは確かだろう。
《播磨くん…、播磨くん》
またお前か…。播磨は以前、同じような声に呼ばれた記憶があった。それが誰かかは、
よくわからない。しかし、その記憶は一度だけではない、という事だけは覚えていた。
「播磨くん」
今度ははっきり聞こえる。嫌な夢だな、と彼は思った。
「播磨くん」
「なに!?」
気が付くと、そこはいつものような自分の部屋ではなかった。見上げると天井ではなく、
漆黒の闇が広がっている。
「ここはどこだ!」周りを見回すと、夜景が見える。どこかの建物の屋上らしい。肌には
夏特有の生暖かい風が触れる。
「やっと気づいたようね」暗闇から人影が出てきた。
足音がしない。まるで幽鬼のように現れたその影は、播磨にとって見覚えのある人物だった。
「やっぱりお前か…」
「さすがに気づいたみたいね、私のこと」
「高野」
106 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 20:57 ID:pQeu0bC6
同級生の高野晶の顔が、屋外の微かな光に照らされて浮かび上がった。この日は
いつものような学校の制服でもなければ、普段着とも思えない黒い革のツナギのような
ものを着ている。
「なぜ俺はこんな所に」
「人に見られたらマズいから、私が“仲間”に頼んで連れ出してきてもらったの」
「俺に何のようだ」
「正確には、あなたの“奥に眠る者”に興味があるわ」
「お前…」
「そう、播磨拳児、いや…。変態仮面」
「・・・・・!」
播磨は一瞬言葉を失った。しかし、今までの戦いの経緯を思い出していると、妙に納得
できた。
「俺が変身しているとき、助けたのはお前だったんだな」
「ええ、そうよ」
沢近愛理と塚本天満を誘拐犯から救い出す際、劣勢になった変態仮面は何者かに
よって鞭を渡され、それが形勢逆転のきっかけとなった。
「もしかして、妹さんにお姉さんのパンツを発見させたのも」
「私よ」
「変だと思ったぜ。ちゃんとカギのついた引き出しに入れておいたのに。ってことは、もしかして
妹さんもお前らの」
「いえ、彼女は違うわ。無関係」
「なに」
「ちょっと協力してもらいたかったの。あなたが変態仮面として戦いやすいように。ただ今日のは、
やり過ぎだったかもしれないけど…」そう言うと高野は横を向いた。
そう、播磨はこの日、八雲のアレを使って…。
「お前…、高野。どこまで知ってやがんだ」
「あなたについては、変態仮面に変身した頃から。まあそれ以前から、私の雇い主は変態仮面に
興味を持っていたようだけど」
「なに?変態仮面は俺のことじゃないのか」
「そうよ。でもね、変態仮面はあなただけではないの」
「俺、だけではない?」
107 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:00 ID:pQeu0bC6
「変態仮面は、女性モノの下着を装着することによって、人間の持つ潜在能力を百パーセント
近くまで高めることができるの。ただ普通の人がパンツを被った程度では、変身しないわ。
そんなことをしたら、世界中の下着泥棒が変態仮面になってしまうから」
「でも俺は、変身したぞ」
「それは血筋よ」
「血筋」
「あなたに流れる変態の血筋が、変身能力を身に付けさせたの」
「そうだったのか…、ってちょっと待てい!俺には変態の血が流れていたのか」
「そうね」
「そうねって…」
「もちろんパンティなら何でもいいっていうものではないわ。女性もののパンティ、それも自分を
よく知っているもののパンティでなければ駄目みたいなの」
「そうなのか?」
「我々の調査によれば、変態仮面の持つ能力は、被るパンティの持ち主によってその発動率が
変ってくるの。一つはパンティの持ち主の能力。これが基本能力ね。例えば美琴さんや一条さん
みたいな強い人のパンティなら、高い基本能力が得られるわ」
「確かにあの二人は強いが…」
「それともう一つ。これ重要なの」
「?」
「シンクロ率よ。パンティの持ち主とのシンクロ率が高ければ、それだけ高い能力を発揮できるわ」
「シンクロ率って、エヴァンゲリオンかよ」
「シンクロ率、同調率とも言うかしら。持ち主と播磨くん、あなたとの心が通じ合っていればいるほど、
高い力が発揮されるの。だから、八雲みたいに必ずしも戦闘タイプではない女性の下着でも、
シンクロ率が高ければより強い能力を発揮できるわ」
播磨は、今日のマスクド天王寺との戦いを思い出していた。変身中のことはぼんやりとしか
思い出せないけれど、相手の攻撃が手に取るようにわかったような気がする。
あれが、妹さんと俺とのシンクロ率なのか。
しかし待てよ…。
「ただし、シンクロ率が高すぎると逆に変身できなくなるらしいわね」
「へ?」
108 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:02 ID:pQeu0bC6
「家族や親戚など、血の繋がりがある者の下着では変身できないそうよ」
「そうだったのか」
「試したの?」
「あ、いや…!」
播磨は、なぜ刑部絃子のパンティでは変身できなかったのか、その意味がやっと
わかった。
そんなことを考えている播磨をよそに、高野は話を続けた。
「播磨くん。変態仮面の実態についてはまだ解明されていない部分が多いの。それが
完全に解明されれば、恐ろしいことが起こるかもしれないわ」
「恐ろしいこと?」
「変態仮面は人類の進化のカギになるかもしれないわ」
「また偉く大きく出たな」
「現に、この日本国内でも変態仮面の研究をしている組織がいるの。今日、天王寺くんが
被っていたこのマスク」そう言うと、高野はどこからともなく天王寺が被っていた黒いマスク
を取り出した。
「これ、昼間に私は某国が開発したものって言ったけど、正確にはその開発した物の
コピー製品なの」
「ん?」
「このマスクは不十分ではあるけれども、変態仮面理論に基づいて作られているわ。
それを国家機関ではなく、一つの非合法組織が作ったとなれば、これは一大事よ。
変態仮面理論の解明と、その応用は国際社会における国家間の力のバランス、それ以前に
国内の秩序までも破壊しかねないものなの」
「ちょっと待て高野!」
「なに」
「言っている意味がわからない。とにかく、変態仮面ってのはそんな大げさなものなのか」
「そうよ。そこであなたにお願いがあるの」
「お願い?」
「変態仮面理論を研究し、それを運用している組織、“H”を私達と一緒に潰して欲しいの」
「なぜそうなる。お前たちだけでやればいいだろう。俺には関係ねえよ」
109 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:03 ID:pQeu0bC6
「駄目よ。あなたの力が必要なの。考えてみてごらん」
「何を」
「あなたは、その力を正義のために使わなければどうなるって言うの?」
「え」
「ただの下着泥棒じゃない」
「う…!」
「あなたのその力は、正義のために使う事に意義があるの」
「そういわれてもなあ」
「迷っている暇はないわ、変態仮面!」そう言うと高野はまた別のものを取り出した。
「これは…!」
高野の手にあるもの、それは黒のパンティであった。
「黒ってお前…」
「白は目立つから」
「いや、そうじゃなくて。もしかしてこの持ち主って」
「…いいから変身して」
「でも一日二回以上の変身は…」
「私が何とかしてあげるわ。この前みたいに」
「…!!!」
《急展開につき、ここから先はダイジェストでお送りいたします》
「人間が自然や本能を支配できると思う、そういう考え方がそもそも甘いんだよ!」
爆発炎上する矢神高校。
「おおい!運動部はすぐに避難させろ」
「郡山先生、こっちの負傷者を運ぶのを手伝ってください!」
「おい、救急車はまだか」
「駄目です、電話がつながりません」
110 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:04 ID:pQeu0bC6
「戦いはまだはじまったばかりだ」
暗闇の中から現れる怪しい影。
「周防、ここは僕に任せて!お前たちは逃げるんだ」
「バカ!お前一人をおいていけるかよ」
「周防…」
「アタシとお前なら、なんとかなるだろう。今までそうだった。そしてこれからも」
《本日11時、政府は矢神市近郊に避難命令を出しました。市民の方々は警察、自衛隊の
指示に従って速やかに避難してください》
「おい!何だこの渋滞は!」
「矢神橋が何者かによって爆破されたんだよ」
「どうすんだよ俺達!」
「知るか!」
「政府としては、この問題に対して自衛隊の投入も辞さない構えで」
「国民の保護はどうなる。同胞に銃を向けるのか!」
「ことがこれ以上大きくなったら困る」
「憲法上の問題もあるぞ!」
《本日13時、政府は陸上、航空、海上の三自衛隊に対して防衛出動待機命令を発令。
各自衛隊は第一種警戒態勢で待機…》
《合衆国政府はこの問題に対しては一切関与しない》
「色々言っているけど、イザとなったら核兵器の投下だってためらわないよ。そういう連中さ」
「人の命ってなんだろうね」
「陸自の特科(砲兵科)部隊と空自の支援戦闘機部隊による、陸と空からの攻撃によって、
矢神市全体を消滅させる」
「そんなことをやっていいのか!」
「ことは人類の存亡に関わる問題なんだぞ!」
111 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:05 ID:pQeu0bC6
空を飛び交う偵察機、戦闘機、そして攻撃ヘリコプター。海には多数の海自艦艇が浮かび、
陸にはFH−70など長距離砲が並ぶ。
「ダメエ!!!街にはまだ八雲と晶ちゃんがいるの」身を乗り出す塚本天満。
「天満、落ち着いて!きっと避難しているわ」それを必死でおさえる沢近。
「これ以上中には入らないでください!これ以上中には」
「八雲は私が守るの!晶ちゃんも親友なんだから助けなくちゃ!!」
「天満!アタシだって辛いのよ」
矢神駅前。普段なら人の多いこの場所も、今はゴミや紙くずが風で流されているだけの
ゴーストタウンと化していた。各々の店や事務所は固くシャッターを閉ざし、乗り捨てられた
車が道の端に止められている。
「誰もいない街ってのも、奇妙な感じだな」道路の真ん中で立ち尽くす播磨。
「播磨くん」播磨の数メートル後ろに、高野晶が立っていた。
「高野か」
「もう一度戦うの?」
「まあな」
「でも、これ以上の変身はあなたの命に…」
「いいんだよ」播磨は高野の言葉を手をかざして止めた。
「は、播磨さん」薄汚れた制服姿の八雲が姿を現す。
「い、妹さん。どうしてこんな所に」
「播磨さんが、心配だったから」
「いや、大丈夫だよ」
「播磨くん、ここはもう…」高野がうつむいたままで声を出す。
「まだ大丈夫だ」
「播磨さん…?」
「高野。妹さんを頼んだ。できるだけ安全な場所に避難させといてくれ」
「播磨くん、私も一緒に…」
「頼む、高野。彼女のお姉さんを悲しませたくはないんだ」
「播磨くん…」
「播磨さん」
112 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:06 ID:pQeu0bC6
「あのさ、高野。妹さん。俺、人類の存亡とか世界の平和とかよくわかんねえんだけど、
ただ一つ言えることは…、この街が無くなったら悲しいってことだ」
「……」
「色々あったけど、俺この街が好きだからよ。もし生きて帰ったら、またカレーを食べよう
ぜ。今度はみんなで」
「はい…。あの、これ」そう言って八雲は持っていた小さな紙袋を播磨に手渡す。
「これは…、いいのかい妹さん」
「姉さんのです」
「…ありがとう」
《変身!!》
*
113 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:08 ID:pQeu0bC6
矢神市内、刑部絃子の自宅。
「と、いう感じの話はどうかな、妹さん」
テーブルを挟んでストーリーの説明をする播磨拳児。それを正座して聞いている塚本
八雲。
「あの、スケールが大きすぎてよくわからないんですけど。そもそも何で変態仮面さんの
存在が人類存亡の危機につながるんでしょうか」
「うーん、なんてい言うか、そっちの方がカッコイイかなと思って」
「自衛隊とか出動してますけど、主人公はゴジラと戦うんですか?」
「いや、まだそこまでは考えてねえ…。ダメかな」
「いえ、面白いと思います」
「マジか!妹さん」
「あと、もっと主人公の苦悩とかを全面的に押し出した方が…」
「うーん、そうだな。でもパンツ被るヒーローに苦悩って言ってもなあ」
「あと、この辺りの描写はもっとリアルにすると」そう言ってネームの一部を指差す八雲。
「むむむ!やるな、妹さん」
「あ、ごめんなさい」
「なんで謝る」
耳まで真っ赤にする八雲。
播磨は普通なら百パーセントセクハラと言われても仕方がないことをし続けていることに気づいていない。
「・・・・・・」
「眠いか、妹さん」
「あ、いえ。ごめんなさい」
「いや、いいんだ。昼間も勉強大変だろう」
「その…、大丈夫です」
「無理はしなくていい。隣の絃子の部屋に、またこの前みたいに布団が敷いてあるから、
そこで寝るといい」
「でも…」
「ネームは明日まで考えておくよ。ちょっと一人で考えをまとめたいんだ」
「そうですか?」
「じゃあ、おやすみ」
「すいません、お先に失礼します」
114 :
◆937OxU5ygs
:07/12/29 21:10 ID:pQeu0bC6
播磨は八雲のいなくなった部屋で一息ついた。
「しかし、お茶の中に睡眠薬を入れるなんて、はじめてやったよ…。身体に影響はないんだろうな」
そう言って部屋の時計を見た。午後十一時を回ったところだった。
不意にテーブルの上に置いておいた携帯電話が鳴った。
「俺だ…」
《…播磨くん》
「高野か…」
《今夜零時ちょうど、いつもの場所に行ける?》
「ああ、なんとかな」
《そう、期待してるわ。ところで“例のモノ”の準備なんだけど》
「今日、塚本の妹さんが泊まりに来ているからな、そこでちょっと拝借するよ」
《あら残念》
「何がだ」
《何でもないわ。それじゃあ》
「じゃあな」
そう言って携帯電話をしまった播磨は、ゆっくりと窓の外の空を見た。
「さてと…、もう一仕事するか…」
数分後、深夜の矢神市内に、播磨のバイクの音がこだました。
おわり
115 :
Classical名無しさん
:07/12/29 21:56 ID:iQAcOybY
乙。ものすごい超展開ww播磨もセクハラ自重しろww
116 :
Classical名無しさん
:07/12/29 23:47 ID:D5RMZaA.
>>114
GJ
これはいい感じの終わり方w
播磨と晶ってキャラ的には意外と相性いいよね
117 :
Classical名無しさん
:07/12/30 13:31 ID:HDkzhlJY
完結なのか〜?GJ!
118 :
!omikuji!dama
:08/01/01 00:06 ID:XoI1XUV6
おめでとー?
119 :
Classical名無しさん
:08/01/04 00:14 ID:wnof4MlY
あけオメ
ということでageとく
120 :
Classical名無しさん
:08/01/04 10:38 ID:hAyPH3PA
ことよろ
121 :
Classical名無しさん
:08/01/06 00:37 ID:EaTLx2xY
新年になったという事で暇な時間使ってスクラン関係のHPとかblogとか回ってみたけど
やっぱ数も活動してる所も少なくなったよねぇ
122 :
Classical名無しさん
:08/01/06 01:46 ID:Og6M9QiA
考察サイト二つ以外にあったっけ
マガジンの感想やってるサイトとかか?
123 :
Classical名無しさん
:08/01/06 01:51 ID:EaTLx2xY
>>122
いや、SS作家さんのサイトね
クズリさんのHPのリンクから辿って行ったんだけど、他のモノを扱ってたり止めていたりしてね
他の物をやるってのは十分分かるけど、なんか寂しくなってさw
S3'からだと、あろさんとかバンターさんはblogやってるみたいだね
124 :
Classical名無しさん
:08/01/06 02:53 ID:mJgkmCN2
サイト開いてまで・・ってことだろうなあ
IFスレに短編でも投下してくれると嬉しいんだけど
125 :
Classical名無しさん
:08/01/06 10:39 ID:cvqGPfno
>>122
たくさんと言わないまでもあるよ
126 :
Classical名無しさん
:08/01/10 09:02 ID:HrsXubPo
保守
127 :
sage
:08/01/11 01:05 ID:4mqa4gfU
書き込み少ないな
128 :
Classical名無しさん
:08/01/11 01:10 ID:4mqa4gfU
ごめんミスったw
明日あたりおにぎりss投下する予定
129 :
Classical名無しさん
:08/01/11 01:27 ID:HyzEl6sA
男なら予告なんてしてないで一気に投下したらんかい!
最近暖冬だから靴下だけでも平気だから・・・けど、早くしなさいよ!
130 :
Classical名無しさん
:08/01/11 06:59 ID:A2IsKB4U
age
131 :
Classical名無しさん
:08/01/11 08:09 ID:5gWVK472
期待age
132 :
仮眠
:08/01/11 14:32 ID:4mqa4gfU
じゃあいくぜ!
播磨は今、とても悩んでいた。
「来週までに30p書き上げないといけないわけだが…アイディアがわかねえ」
何度も何度も考えてみたが、やはりいい案はうかんでこなかった。
「やっぱり妹さんでも呼ぶしかないかぁ」
播磨が彼女にふられてから、1週間がたとうとしていた。
〜you are my angel〜
見てしまったのだ。いや、見なければならなかった。彼女、塚本天満の恋が成就する瞬間を。
相手は自分ではなく、天満が思いを寄せていた少年、烏丸大路。
どこか遠くへ行こうとする彼をとめて彼女に思いを伝えさせる勇気を与えたのが、播磨だったからだ。
彼女の告白の場に立ち会っていたが、逃げようとはしなかった。むしろ、喜んですらいた。
彼女が最高の笑顔で烏丸に告白する決心したのをみて、何も言うことはなくなってしまったからだ。
彼女がしあわせであればそれでいい。播磨の心からの気持ちだった。そしてもう天満への感情も、どこか青空へきえてしまっていた。
さて、仕事というのはそんな個人の出来事ではそうも左右されないことであって。
播磨は編集長から 読み切りを30p書いてこい、といわれていた。
天満への思いをなくした今では、ストーリーすらおもいうかばなかった。
そして、困り果てた播磨はある一人の女性を呼んだ。
名は、塚本八雲。絵に描いたような少女で、ひょんなことから播磨と知り合い、漫画の手伝いをしていた。
播磨は「屋上に来てくれ」とメールを八雲に送信し、屋上へ向かった。
〜ここまで播磨サイド
133 :
仮眠
:08/01/11 15:30 ID:4mqa4gfU
次は八雲サイド〜
八雲は男の人を好きになったことがなかった。
元々恋愛には疎いうえ、彼女にはある能力がそれを妨げていた。
自分を好きな人の心が見える能力。それらのせいで彼女はあまり男子には関わらないようにしていた。
播磨拳児をのぞいては。
動物が好きな人。漫画を書いている人。優しい人。そして、心が見えない人。
八雲がえがく彼の全てのイメージであった。とくに最後の一つが。
八雲はしだいに播磨に興味をもっていき、それは 好き とも呼べるような感情になろうとしていた。
しかし、彼は八雲の姉、天満がすきだった。それを知ると同時に、心が見えない理由も分かった。
八雲は自分の思いを抑えて彼の仕事、漫画の手伝いをしていた。
主人公は播磨拳児。ヒロインは自分の姉。八雲は幾度となく切ない気持ちになった。
それでも彼に会えるだけでうれしかった。
だが、彼に最近はあまり会っていなかった。自分から言うと迷惑になると思って、あえて理由は聞かなかった。
そして、昨日天満は八雲に全てを話した。八雲は「おめでとう、姉さん」という反面、
悲しい気持ちになった。播磨があまりにも不憫だったからだ。
一生懸命天満のことを振り向かせようとしていた播磨。それをいつも見守っていたので、
播磨の気持ちは測りきれなかった。
そしてその翌日の昼、播磨からメールが一通届く。
「屋上に来てくれ」
八雲はそれを読むと、急いで屋上へ向かった。
134 :
仮眠
:08/01/11 16:33 ID:4mqa4gfU
八雲が屋上のドアを開けると、いつもの青空が広がっていた。
「よぉ妹さん」
八雲に気付いた彼はにこっと笑っていた。逆に八雲は驚いた顔をしていた。彼がいつもと変わらない、
優しい笑顔でいたからだ。八雲は勇気を絞ってこういった。
「…悲しく…ないんですか?」
「知ってるのか?」
「昨日姉から聞きました」
「そっか…あいつもおしゃべりだな」
ヘヘッと軽く笑って、播磨は答えた。
「悲しくなんかないさ、むしろ、幸せなくらいだよ」
八雲はその理由が分からなかった。
「どうしてですか?」と聞くと、彼はこういった。
「烏丸がOKしたとき、塚本は俺にこういってくれたんだ。
ありがとう播磨君、てな。俺は塚本を幸せにすることが出来た。だから、幸せなんだ」
その気持ちは、自分を殺して播磨を応援していた八雲の気持ちにとても似ている気がした。
そのせいか八雲はその気持ちをすべて読み取れた。
そして、播磨の心が見えた気がした。八雲は彼の手をとり、こういった。
「そうだったんですか…でも、私も分かります。その気持ち」
「おぉ、さすが妹さんだな」
「だから…そんなに無理をしないでください」
「え?無理って?そんな「私には分かります。何度でも言います。無理をしないでください」」
「妹さん…ありがとう」
彼はすこしうつむいてこういった後、ぎゅっと八雲の手を握りかえした。
(本当にいつもありがとう、妹さん。妹さんはおれの天使だよ)
八雲は彼の気持ちがみえた。播磨の気持ちが伝わってきた。そして、彼女は真っ赤になってしまった。
「?どうしたんだ妹さん??」
「いえ…」
八雲は心の中できめた。私は、この人がすき。絶対あきらめない。と
「で、呼んだ理由なんだけど…」
彼と彼女の物語は、スタートラインにたったばかりである
135 :
仮眠
:08/01/11 16:44 ID:4mqa4gfU
一応今回はここまでだけど、続けるつもりです
もうすこしこうした方が良いとか感想とか書いてくれるとうれしくて
便所スッポンで天にも昇れるような(ry
なのでよろしくおねがいします〜(・A・)/
136 :
Classical名無しさん
:08/01/11 18:15 ID:2eUFwTgc
>>135
乙です
もっと台詞以外の描写をしてみることからはじめるといいと思います
なんか切なそうな感じですね
137 :
Classical名無しさん
:08/01/11 18:19 ID:.mwropZg
期待できそうな話だが、量が短いのでもう少し増やさないと。
「いった」「すき」などがひらがななのは、わざと?
138 :
Classical名無しさん
:08/01/11 19:06 ID:cP0R/1JY
乙です。
欲を言えば、「〜サイド」じゃなくて文章の書き方で
分かるようにしたらもっとよくなると思う。期待してます。
139 :
仮眠
:08/01/11 20:21 ID:4mqa4gfU
ありがとうございます・・感激ですw
>>136確かに 〜た で終わりすぎですね。自分の文章力のなさを反省しますw
>>137すき はわざとですが いった はミスですwごめんよ天満ちゃん…
>>138ありがとうございます・・感激です。
今までいろんな人のSSを読んできて、僕もSSかきたいよママってなってはじめて書いてみました…
これから、がんばってSSを書いていこうとおもいます。どうか温かい目で見守っていてください。
また明日更新します。では乙ノシ
140 :
仮眠
:08/01/11 20:28 ID:4mqa4gfU
まちがえて全角でいれちまったよ…半角へ脳内変換おねがいします…
141 :
Classical名無しさん
:08/01/11 22:09 ID:EzJyPRRI
初めてなら・・あんまり長い話にしないことかな。飽きないうちに。
勢いだけでサクっと完結させるのが吉
142 :
仮眠
:08/01/12 00:22 ID:ZM5CCcJo
>>141
助言有り難うございます!
そうですね、先にssのいろはを学んでから長編は書くことにします。
じゃあこの話は三部作でいきます。ってことでただいま構成を練っています!
しばしお待ちを…
143 :
Classical名無しさん
:08/01/12 00:52 ID:FLYYNBQQ
せめて構想を決めてから手をつけたほうが・・
起承転結を決めてから書いたほうがいい
話を作るうちに色んな展開が出てきて収集つかなくなる
144 :
仮眠
:08/01/12 01:26 ID:ZM5CCcJo
じゃあ続きいきまーす!
〜you are my angel 2/3〜
「編集長に来週までに漫画を一本書いてこいっていわれて大変なんだ!力を貸してくれ!妹さん!」
播磨は深々と頭を下げ、八雲に頼み込む。
「そうなんですか…わかりました。私で良ければ手伝います」
「本当か!?恩に着るぜ、妹さん!」(よかったよかった、この仕事は妹さんじゃなきゃダメだしな)
一瞬の間、播磨の心が見ることができた。八雲の胸は鼓動がとまらくなった。
「で、ストーリーもなかなか思いつかなく…聞いてる?妹さん?」
「あ…すいません、ぼうっとしていて」
「大丈夫?熱でもあるのか?」
そういって八雲の額に手を添える播磨。ますます八雲の顔が赤くなる。
「やっぱり熱ありそうだぜ。今日はもう家にいた方がいいんじゃねえか?」
「いえ、大丈夫です、それより、そろそろ帰らないと学校が閉まってしまうと思うのですが…」
「ホントだ、じゃあ帰ろうか!後ろ乗ってくか?」
「じゃあお言葉に甘えて…」
屋上から階段を下りて、バイクにまたがる二人。昔こんなことあったな、と八雲は思い出す。
播磨の家で徹夜をして、二人バイクにまたがって登校した日。あのときはぎこちなかったけど、今はもう違う。
後ろから、思い切り播磨を抱きしめる事が出来る。もう気づいてしまったから。自分の気持ちに。
145 :
仮眠
:08/01/12 01:28 ID:ZM5CCcJo
車輪が地面を蹴る音、流れていく風景。そして自分が抱きついた播磨の大きな暖かい背中。
こんな素敵なものを一生離したくないと八雲はさらにぎゅっと播磨をだきしめた。
「ついたぜ妹さん」
だが無情にも終わりが来てしまった。もっと家が遠ければ良かったのに、とつい考えてしまう。
「じゃあまた明日な、いも「あ…あの!」」
予想以上の大きな声に二人とも驚いてしまう。
「あの、お礼にお茶でも一杯のんでいきませんか?」
「いや、だいじょう…」
言おうとすると、八雲が哀しげな表情でこちらをみている。
「じゃあ、一杯だけ」
播磨はやはり断れなかった。一方八雲はほっとした表情でいる。
「今日は姉さんは出かけているので、くつろいでいってくださいね」
「お…おう」
ほどなくして八雲はお茶を淹れに行った。
「そろそろ覚悟をきめないとな…」
そのとき播磨は一人、考えていた。少し前から見えていた、少女の気持ちに対する自分の返事を。
2/3 END
146 :
仮眠
:08/01/12 01:33 ID:ZM5CCcJo
次回(3/3)更新は今日中に行います。
それはまるで、転がる石のように…w
じゃあ皆さんひとまず乙ノシ
147 :
仮眠
:08/01/12 01:46 ID:ZM5CCcJo
>>143
一応展開はもうすでに決めました。そりゃもう妄想しまくってw
起承転結は…どうだろ?w自分なりにやったつもりだけど…上手く出来てますかねぇ?
1/3が起、2/3が承、3/3で転と結を意識しています。
どんどん感想や「ここはこうした方が…」などのご指摘くださいませ!待ってます!
148 :
Classical名無しさん
:08/01/12 02:59 ID:TdOCTIys
乙!
頑張っとくれ、日々精進って言うしな
次を待ってるよ
149 :
Classical名無しさん
:08/01/12 11:31 ID:YHKo58lw
乙!新人書き手は嬉しいな
テンポいいし文章も読みやすいと思う
150 :
仮眠
:08/01/12 21:03 ID:ZM5CCcJo
もう少しでSS書き上がります!
少々お待ちを〜
151 :
仮眠
:08/01/12 21:52 ID:ZM5CCcJo
じゃあいきますぜ兄貴ぃぃぃ!!!
見えてしまった。
妹さんの心が。
手を握った時からずっと。バイクに乗ったときも。
「私は播磨さんが好き」「私はあきらめない」「ずっと播磨さんを抱きしめていたい」など。
なんで妹さんの心が読めたんだ?
妹さんはどうして、こんなにもこんな馬鹿でどうしようもない俺のことを好きになったんだ?
わからねぇ…だが俺を必要としてくれていることは確かに分かる。
でも俺で良いのか?本当にいいのか?心を読んだ事なんか言ってしまったらどうなってしまうだろう。
いつの間にか、雨が降っていた事に気づいた。窓ガラス越しに空が泣き出しているのがみえる。
俺は一体…どうすればいいんだ?
〜you are my angel〜3/3
152 :
仮眠
:08/01/12 21:53 ID:ZM5CCcJo
「お茶、入りました」
ずっと悩んでいた播磨は、その一言で現実に呼び戻された。
「わりいな、妹さん」
「いえ…」
「お、このクッキーうまそうだな!食って良いか?」
「はい、どうぞ」
「ボリボリ…うめえ!やっぱ妹さんは料理上手だな!」
「いえ…それほどでも…」
そんなやりとりをすこし続けた後、八雲はテレビをつけた。
「妹さん、なんか見てるテレビでもあるのか?」
「はい…でも、時代劇なんですけど、見ますか?」
「おう、見る見る」
そっと播磨は八雲の隣に座る。八雲の顔がほんのり赤くなる。
そして「続・三匹が斬られる」のテーマがテレビから流れる。
「そういや今日はこれの日だったな」
「播磨さんみてたんですか、これ」
「おう。万石がサイコーなんだよな!あの目つき!あの男気!」
「そうなんですか。私はストーリーが好きで、ついついみてしまうんです」
「確かにいい話ばっかだよな!ためになるっつうかなんつうか」
「あ、CM明けちゃいますよ、播磨さん」
「すまねぇ、じゃあテレビに集中するか」
153 :
仮眠
:08/01/12 21:54 ID:ZM5CCcJo
「いやあ面白かったな!万石の台詞、心に染みたぜ!」
「とってもいい話でしたね、まさか男の子の方も自然に女の子のことが好きになってたなんて」
「直接じゃねえけど女の気持ちを知ってうじうじしてる男に万石が
「君のことをわざわざ好きになってくれているんだ。必要なのは誠意と行動だ」
って言ったとこがサイコー…」
ふと播磨は考える。この話は今の俺の状況にとても似ている、と。
女の子、即ち八雲の気持ちを知ってしまった男の子、俺。
八雲の気持ちに答えてあげたい。でも、決心がつかない。
果たして俺は本当に彼女のことが好きなんだろうか。
その時、万石の台詞が頭に浮かんだ。
「必要なのは誠意と行動だ」
そうだ。考えた時にはすでに口に出ていた。
「なあ妹さん、少し外行かねえか?」
「え…」
「あ!嫌ならいいんだぜ!?ホントに!!」
「いえ…私も誘おうと思っていたのですこし吃驚しました」
「そっか、じゃあ行こう!妹さん」
雨はもうやんでいて、空気は澄み渡っていた。
「じゃあ、ヘルメットつけて」
またバイクにまたがる二人。どちらとも、覚悟を決めた顔をしている。
(妹さん…俺は決めたぜ、もう迷わないぜ!)
154 :
仮眠
:08/01/12 21:58 ID:ZM5CCcJo
小高い山を抜けて、丘に出る二人。その頭上には、言葉も出ないような星空があった。
色とりどりに見える、宝石のような星たち。背後の漆黒の幕でより美しく見える。
「…きれい」
「だろ?俺のお気に入りの場所なんだ、この丘は」
「どうしてここに…?」
「確かめたかったかんだよ、俺の気持ちを」
「え?」
「前にいっただろ、妹さんに。付き合うってことは、いろんな感動を一緒に感じたいと思える人と
一緒にいることだって」
「あ…はい」
「だから確かめたかったんだ、俺が妹さんと一緒にいたいって本当に思ってるかどうか」
「!」
「今、俺は妹さんとここにいれて凄く幸せに感じてるんだ。俺は自分の気持ちには嘘はつけねえ。
だから、付き合いたいんだ、妹さんと。俺、妹さんが好きなんだ」
そういって、頭を下げる播磨。自分なりに誠意を行動で表したのだろう。
「顔を、あげて下さい」
155 :
仮眠
:08/01/12 21:59 ID:ZM5CCcJo
播磨が顔を上げると、八雲の頬には流れる二つの星粒があった。
「わたし、播磨さんの心が読めます。さっきどこに連れて行こうとするのかも、
何を言おうとするのかも、全部わかっていました。」
八雲は続ける。
「でも、私案外ずるいんです。播磨さんの口から直接聞きたかったから、今まで黙ってました。
だから、聞いて安心しました。播磨さんが すき って言ってくれて…」
そして一言。
「私で、いいんですか?」
播磨は答える。
「妹さんじゃなきゃだめなんだ」
156 :
仮眠
:08/01/12 22:00 ID:ZM5CCcJo
そういって播磨はグッと八雲を抱きしめる。八雲はついに泣き出してしまった。
「大丈夫か?妹さん?」
「うれしくて…しかたないんですでも、一つだけお願いが…」
「なんだ?」
「これからはちゃんと「八雲」って読んで下さい」
「わかったぜ、八雲」
「…有り難うございます、播磨さん」
二人は囁きあった後、互いを見つめた。
まるで天使のようなあまりの八雲の美しさに、ここから天へ飛び立ってしまう気がして、少し不安になる播磨。
そんな愛しい気持ちを汲み取って、八雲はこう言った。
「これから何があっても、私は播磨さんのそばに居ます。だから、安心してください」
「ありがとよ、八雲」
そういって目の前の彼女にに口づけを施した。
永い永い口づけを。
この先、たとえどんなことがあろうと彼は負けないだろう。そして、幸せだろう。
なぜなら彼の傍にはいつも、天使がいるのだから。
ーーーー彼と彼女の道に、幸あらんことをーーーー
お し ま い
157 :
仮眠
:08/01/12 22:56 ID:ZM5CCcJo
あぁ疲れたw
また感想などどんどん下さいなぁ!w
158 :
Classical名無しさん
:08/01/12 23:11 ID:W1hxIwow
>>146
乙です
なんだかもう佳境みたいでテンポ速いですね
>>156
こっちも乙です
なんか話のテンポが早すぎるようなw
この長さだったらくっつくとこまでいかない方がよかった気もしますし
くっつけるんだったら説得力を持たすために、
もっと関係が近くなったところからはじめた方がよかった気がします
159 :
Classical名無しさん
:08/01/12 23:26 ID:UadrECDA
はじめてならこんなものだと思う。お疲れ。
ちょっと文体がこれまでと違うのは本や他の作品読んで勉強したんかな
160 :
仮眠
:08/01/13 00:10 ID:s4H6GIYs
>>158
読んでいただいて有り難うございます! なるほど・・参考になります
テンポが速いのは若さ故の(ry これから修行して直していこうと思います!
>>159
またまた有り難うございます! 他のSSを読んでみて、後半は試験的に
いろんな表現?を使ったりしました。前半があまりにあれだったんで…w
これから、おにぎりssをどんどん投下していこうとおもいます!
「姉さん、まずはテンポ早いの直さなくちゃ…」
ってことで何卒、よろしくおねがいします!
161 :
Classical名無しさん
:08/01/13 00:18 ID:6Y01NahY
>>160
この長さでは確かに、「八雲と呼んでください」までいかなくてもよかったかな?
「俺は、妹さんのことが……」くらいでしめていた方が。まぁ、俺の勝手な感想のなんで無視してください。
162 :
Classical名無しさん
:08/01/13 00:19 ID:NlChnVys
>>160
乙です
自分でテンポが早いって言ったんですけど、
文章はテンポよく読めたほうがいいと思います
物語についても好みがあるにせよテンポのよいもののほうが受けはいいです
ただ、展開が速すぎるという意味でテンポと言ってしまいました
読者が納得できるだけの描写があるなら、テンポは良い方がいいと思います
163 :
Classical名無しさん
:08/01/13 01:40 ID:OtCG.BcI
>>160
もしかしてカレー師かな?かな?
違っていたらスマソ、でもなぜか特有の“匂い”を嗅ぎつけてしまったんだ…
164 :
Classical名無しさん
:08/01/13 01:56 ID:yJYUU9MQ
乙です
新規書き手は歓迎するよ〜
おにぎりは勢いあっていいなぁ
165 :
仮眠
:08/01/13 02:35 ID:s4H6GIYs
コメントの嵐に感謝感謝でございまする・・
>>161
なるほど、参考になります。貴重な意見を無視する訳にはいきませんなw
>>162
ありがとうございます!小説は描写力&テンポが命!改ためて肝に銘じておきます!w
>>163
カレー師?SS書きの人ですか?アンサー頼むw
>>164
有り難うございます!このままおにぎりRUSHで行きたいと思います!w
蛇足ですが、僕がSSを書くようになったのは、やはりSSを書く人が少なくなってしまったのと、
自分で書いてみたかったからなんです。このスレにはじめて投下してみたら、
ちゃんとポイントを押さえた指摘や歓迎をしてくれました。とてもうれしかったです。
もし、まだ書いたことのない人がいたら、一度書いてみることをお勧めします。
僕も新しいSSを楽しみにしています。(できればおにぎりをw)
長文&偉そうなこと言って失礼しました。では、また今日の夜11時ごろまた投下すると思います!
みなさん乙かれさまでした。ノシ
166 :
Classical名無しさん
:08/01/13 03:16 ID:gF9TJCM2
乙です。
投下ペース早いのに誤字も見当たらず
文章も読みやすくてよかったです。
それとカレーさんはエロパロで書いてる人で全レスが特徴。
まあ、気にする必要はないかと。
167 :
Classical名無しさん
:08/01/13 03:58 ID:umtY12iI
嬉しいのは分かるが、全レスはしなくておkだからね
言いたい事をまとめて3行で言えれば良いんじゃないかな?
投下、乙っした!
168 :
仮眠
:08/01/13 13:15 ID:s4H6GIYs
またまたレス有り難うございます…
そしてまた一本出来ました! でも投下は10時頃になりそうです。
いまからボンジョビのライブいってきます!!
ってことでいったん乙です!ノシ
169 :
Classical名無しさん
:08/01/13 14:55 ID:CpNJ6JPg
勢いがあるうちに一杯書いて、自分なりの文章の書き方覚えたほうがいいね
使い古されたネタでも人によっては面白くアレンジできるし。
頑張れ応援してる
170 :
Classical名無しさん
:08/01/13 14:56 ID:JcLBQgto
文章は書くのも大事だけど量読むのも大事だよ
171 :
仮眠
:08/01/13 22:45 ID:s4H6GIYs
遅くなりました!ボンジョビサイコー!w
では投下します!
ーーー動物園でGO!!ーーー
今日は日曜日。学生達は日々の学業やらなんやらから抜け出して羽を伸ばし、それぞれの楽しみ方で過ごせる安息日。
彼らの場合は、こんな過ごし方をしていました。
ーーーPM1:00、播磨宅にてーーーー
「よっしゃおわったぁぁ!!」
「おつかれさまです、播磨さん」
「妹さんもすまなかったな、朝早くから手伝わしちゃって」
「いえ、好きでやっていることですから」
「ありがとよ、それよりコーヒーでも一杯飲むか?」
「あ、じゃあお言葉に甘えて」
締め切りがギリギリだった原稿を朝8時から午後1時までの突貫作業でおえて、一息つく播磨と八雲。
「毎度毎度肩が凝るなあこの仕事…妹さん疲れてない?」
「いえ、読んでいて楽しいので大丈夫です」
「ここまでこれたのは妹さんのおかげだからな、感謝するぜ」
「いえ、わたしは何も…」
いえいえ、いやいや、と謙遜合戦のすえ、播磨が口を開いた。
「じゃあ俺は動物園にいかなきゃいけないんだが…妹さんも来る?」
これはもしかしてデ…デートのお誘いなのでは…?と一瞬考えてしまった八雲。
「え…あ、い、いきます」
「じゃあ仕度するからチョットまっててな」
そういって風呂場に行く播磨。八雲の顔はすこし赤くなっていた。
172 :
仮眠
:08/01/13 22:52 ID:s4H6GIYs
(今日おめかししてて良かった…)
サラに言われたので学校以外で播磨に会う時は少しおしゃれをしていく八雲。備えあれば憂いなし。
向こうから水の落ちる音が聞こえる。どうやらシャワーを浴びている。
(そうだ…お昼作っておこうかな)
幸い炊飯器にはご飯が残っていて、冷蔵庫にもある程度食材がそろっていた。
そして迷わず、八雲は弁当を作り始めた。
「おう、待たせたな妹さん」
ちょうど作り終えた弁当をバッグに詰めたとき、八雲は播磨をみて驚いた。
「播磨さん…オシャレですね」
「そうか?それはよかった」
ブーツカットのジーンズにグレーのYシャツ、軽くゆるめた黒のネクタイにレザージャケット。
かなりロックな格好だ。
「いやな、雑誌で見て、研究したんだ」
無論、ださい男は嫌われるといったテンプレートな雑誌の見出しに引っかかっただけである。
「レザーがヒステリックグラマーで、Yシャツが…」
などと付け焼き刃な知識で頑張って説明している姿が非常にかわいらしく、八雲は少し笑ってしまった。
「なんかおかしかったか?」
「いえ…播磨さんなら何でも似合いますよ」
さりげなく凄いこと言ってるのだが、播磨は気づくわけもなく…
「よしじゃあ行こうか!羽伸ばすぞ〜!」
二人はバイクにまたがり、しっかり捕まってろよ、と播磨は言うとすぐにバイクを発進させた。
173 :
仮眠
:08/01/13 22:54 ID:s4H6GIYs
「さあ、ついたぜ」
それほど動物園との距離は遠くないため、あっという間についた。
今日は日曜日。動物園は家族連れでいっぱいだ。
「すごい人ですね」
「迷わないようにしないとな!最初は…こっちだ」
その時、播磨は無意識に八雲の手を引いてしまった。
「あ…手…」
播磨とはいえ、男の人の手を初めて握ってしまった。その感覚に、八雲の顔は茹で蛸のようになってしまう。
「ご、ごめんよ妹さん!つい無意識に…」
「い、いえ、あの、せっかくなので…つ、つないでいきましょう」
「あ、お、おう!迷うといけないしな!あは!あははは!」
播磨も恥ずかしかったようだが、別に気にしないそぶりをしている。
(播磨さんの手…あったかいな…)
(はて、なんで俺妹さんと手繋いでんだろ…?まあいいや)
やはりこの男、超鈍感。
「お、ここだここ!妹さんも知ってるはずだぜ。おーい、ピョートル〜!」
「あ…」
そこにいたのはキリンのピョートルだった。ピョートルは播磨に気づいてか、こっちに近づいてきた。
「おお久しぶりだな、元気にしてたか?」
下がってきたキリンの頭をなでる播磨。
妹さんも一回なでてみろよ、といわれて八雲はキリンの頭をなでた。
「意外とふさふさしてますね」
「だろ?これが意外と気持ちいいんだ」
しばらく播磨を通訳に、私をおぼえているか、などキリンと会話を楽しむ八雲だった。
「じゃあなピョートル!またくるからな!」
キリンと遊び終えた後、ふらふらと歩く二人。何故か手は離さない。
174 :
仮眠
:08/01/13 22:56 ID:s4H6GIYs
「じゃあそろそろ飯にするかぁ」
「あ、お弁当つくってきたんで、食べましょう」
「ホントか!? いつの間に…やっぱ妹さんすげえよ」
「いえ、じゃあ、早く食べましょう」
心を込めてつくったので、味には自信がある八雲。
(播磨さんなんていってくれるかな…)
彼女もまた、自覚こそしてはいないが、立派な恋する乙女である。
「どれどれ、お!おにぎりだ!」
彼女が作ってきたのは、おにぎりとおかず諸々。どれも栄養満点、味良し、見た目よし。プロ級の出来栄えである。
「じゃあ遠慮無くいただきまーす!」
「どうぞ召し上がれ」
「ムシャムシャ…」
おにぎりを口に含んだ播磨は、涙を流している。
「ど…どうされましたか?」
「う…うめえ…こんなうまいおにぎり食ったのは初めてだ!」
「いえ、そんなこと…」
「いや、俺の中では妹さんがにぎってくれたやつが一番好きだ!これは何個食ってもあきねぇな」
「それはよかったです」
「いままで食ったのはひどかったからな。ぐちゃぐちゃだったり、四角だったり…」
内心、八雲はガッツポーズをしていた。でも改めて恥ずかしくなる。
(何考えてるんだろ…私)
「あ!思い出した!」
播磨が声を上げる。
「初めて妹さんと会ったとき、差し入れしてくれたのがおにぎりだったんだな」
彼の脳みそでここまで覚えているのは奇跡に等しいが、ふと思い出したらしい。当然、八雲は覚えている。
初めて出会った心の読めない男の人。忘れるはずがあろうか。
175 :
仮眠
:08/01/13 22:57 ID:s4H6GIYs
(播磨さん…思い出してくれたんだ)
「そうでしたね」
「ああ。あん時のもうまかったな…(涙でしょっぱかったけど…)」
「あ、おかずもどうぞ」
「おう、いただくぜ」
これもうめえ!という播磨の言葉が少しずつ八雲の心を暖かくしていく。
「こんなんをいつも食えたら幸せだな…やっぱ妹さんはいいお嫁さんになるぜ!」
「お、およめ…さん」
ボン!と八雲の顔が赤くなる。それに毎日食べたいくらいだ、とまで言ってくれた。
毎日…毎日?閃いてしまった、いや、閃いた八雲。
「あの、もし良かったら、学校の時も…」
「学校の時も?」
「お弁当、つ、つく…って、差し上げ…ます、け、ど…」
よく頑張った八雲。二階級特進ものだ。彼女もまた、変わりつつあると言うことだろう。
「ほ、ほんとか!?、でも、大変じゃないか?」
「いえ、いつも作っているので大丈夫です…」
「じゃあお願いしてもいいか?」
「…はい」
彼女の楽しみが、また一つ増えた瞬間だった。
お弁当を食べ終わったあと、色々な動物たちを見て回って、終園時刻になってしまった。
「今日は楽しかったぜ、ありがとな、妹さん!」
「いえ…私も楽しかったです」
今日あった出来事はすべて楽しかった。恥ずかしくもあったけど、と八雲は思った。
(いつかまた、これると良いな)
「じゃあ家まで送るぜ」
「それではお言葉に甘えて…」
バイクの後ろには、幸せそうな顔で播磨に掴まる八雲の姿があった。
176 :
仮眠
:08/01/13 22:58 ID:s4H6GIYs
(…ついちゃった…)
バイクは塚本家のすぐ前まで来ていた。
「じゃあな妹さん!」
八雲を降ろして播磨が手を振る。
「今日はありがとうございました」
そして、播磨が一言。
「また時間あったらいこうな!」
お世辞だったのかもしれないが、八雲にとって今日一番うれしい一言だった。
「…はい!」
しっかり返事をして、播磨を見送った。
彼女は今、しっかりと幸福を感じていた。
ーーーーーPM7:00、塚本家にてーーーーーーー
「おかえり、八雲!」
「ただいま、姉さん」
「今日のデート、楽しかった?」
「デートだなんて、そんな…」
「いーのいーの、もう公認カップルなんだから!うらやましいったらもう!」
「姉さんそれはちが…「で、楽しかったの?」
「…え、それは、…うん…」
「それは良かった!さ、ご飯にしよう!」
「うん、姉さん」
(よかったよかった、播磨君も八雲のこと大事にしてくれてるみたいだし、もう心配しなくても大丈夫ね!)
翌日、デートのことがクラスにばれ、事実がごっちゃごちゃになったり色々な疑惑をかけられたりしたが、
なんだかんだで丸く収まり、今でも播磨は八雲のおにぎりをお昼に食べたりしている。
「今日のおにぎりも最高だぜ!妹さん!」
お し ま い
177 :
仮眠
:08/01/13 23:10 ID:s4H6GIYs
どうも仮眠です!
今回は動物園デートver.おにぎりです。かなりべたなんですが、やはり書きたかったので…
>>169
どうも有り難うございます!ではお言葉に甘えてガンガン投下していきたいと思いますw
>>170
こちらもありがとうございます!書くに当たってIFスレまとめとクズリさんの作品などは見ました!
どれも良いSSばかりですねぇ。憧れです。
カレー師ではありませんが、感謝の気持ちをこめて出来る限りコメントに返事はしたいとおもいます!
またまた感想、指摘などまってます!よろしくです!!
178 :
Classical名無しさん
:08/01/13 23:20 ID:nDUAfnmo
構ってちゃんはウザイぞ。
自重しろ。
179 :
Classical名無しさん
:08/01/14 01:04 ID:.8W4tF.k
乙〜
>>178
はただの煽りだからきにしなくてもいいけど
カレーって人がずっと全レスしてきて叩かれてるんだよね
あれはただの荒らしだと思うけどそうやってつけこまれるような事は
念のためにやめといた方がいいと思うよ。
180 :
Classical名無しさん
:08/01/14 01:10 ID:8Fth2os.
まあ返答レスは個々でやるよりできるだけまとめてやったほうがいいな
それはさておき動物園→おにぎり→お弁当の王道コンボ乙。懐かしい気持ちになったw
ちょっと慣れたら一つくらい何かオリジナル展開入れるといいかもしれない
181 :
Classical名無しさん
:08/01/14 02:28 ID:1FODy1BA
>>177
乙です
マターリしてて良かったです
上でも言われてるけど全レス返事つけるのは辞めたほうがいいかもねぇ
返した方がいいと思うのだけでいいと思うよ
それと文章読むんならやっぱりプロの作品読んだ方がいいかも
ラノベとかだったら文章軽いしすぐ読み終わるよ
大抵の図書館でも有名なラノベは借りられるし
182 :
仮眠
:08/01/14 02:54 ID:uYj1TYaY
夜遅くにどうも!ではなるべくわきまえるようにします。
これは答えないとな、ってのだけにします!
>>181
しゃなとドクロちゃんは読みました!おかゆまさきのギャグセンスに嫉妬w
それと読み返してて気づいた点がひとつ…
「姉さん、キリンの頭にそんなに毛はないよ」
あー、聞こえない聞こえないw
183 :
Classical名無しさん
:08/01/14 22:46 ID:AFnDXRaw
ウゼェ
184 :
仮眠
:08/01/14 23:57 ID:uYj1TYaY
さて、また一本出来たので読んでくださいな!ガチャピン14号師をリスペクトしてみました。
〜drink drink drink〜 い=いとこ←何故か変換できない や=八雲 は=播磨
ー午後8時、播磨家にてー
い「塚本君、わるいね。夕食の準備までをしてもらって」
や「いえ、好きでしていることですから」
は「ほんと妹さんはすげえよ。どっかの誰かさんとは大違いだ」
い「そんなに痛い目に遭いたいのかね?拳児君は」
は「イエナンデモゴザイマセン、イトコサン」
い「よろしい。ちゃんとさん付け出来るじゃないか」
や「みなさん、できましたよ」
い「おいしそうだ。さすが塚本君。ところで今日はこんなものを用意したんだが」
は「なんだ…って酒かよ!この世のどこに未成年に酒進める教師がいるんだよ!」
い「ここにいるじゃないか。明日は休みで安心だし、飲まないとはいわせないよ」
は「ぐ…」
や「播磨さん…」
は(そうだ妹さんが見てるじゃねえか!こんなところで男を下げるわけには…)
は「飲むぜ」
い「その調子だ」
185 :
仮眠
:08/01/15 00:17 ID:uNzCROj.
ーーー1時間後ーーーーー
は「もうだめだぁ、飲めねえ」
や「私…も…です」
は「妹さんものんでたの?」
や「わからないです…気づいたら酔ってました…それよりも…」
は「それよりも?」
や「私、私…うぇぇぇぇん」
は(妹さんが泣き出しちまったああ!!どうすりゃいいんだ!?)
や「播磨さん、私さびしいです…とても…」
は「心配すんなって!傍にいてやるから早く寝な!な?」
や「…はりまさぁん」
は「あぁ分かった分かった!ほらベッドはあっちだぞ?さっさと寝ちまえ」
い「これでよかったかね?高野君」
た「はい、ばっちりです」
い「後輩の恋を一歩進めるのに、酒を使ってまでやるとは…君は鬼かね?」
た「考えたのは私じゃないですよ、先生」
い「あぁ、なるほど」
恋のアルコール大作戦
概ね成功せり。
企画者S・Aへ。
おわり
186 :
仮眠
:08/01/15 00:20 ID:uNzCROj.
八雲は泣き上戸、って設定でかいてみました。
S・Aは、麻生じゃないですよ?w念のため。
187 :
Classical名無しさん
:08/01/15 07:30 ID:BsntFsnc
書き上げて嬉しいのは分かるけど、投下までもう1〜2日くらい間をあけて
ちょっと冷静に自分の書いたのを見直してみ?
投下が悪い訳じゃないし、その意気は好ましいが、連投に近いし俺設定・俺語りを垂れ流されても困る
188 :
Classical名無しさん
:08/01/15 07:39 ID:PnCO8eg.
まぁ確かに意気込むのはいいんだが前に言われた意見はちゃんと取り入れようぜ
189 :
Classical名無しさん
:08/01/15 09:34 ID:sUMHy68.
乙です
というかS・Eじゃないすか?w
190 :
仮眠
:08/01/15 19:57 ID:NIVMdQfs
レスありがとうございます。
前に勢いのある内に沢山書いておいた方がいい、と言う意見を少し間違った解釈をしていまいました。
それにあまり投下の間を詰めすぎると確かに飽きられても仕方ないですね…すいませんでした。
今度書くときは見直しして頑張ろうと思います!ちなみに今新しいSSの構想を練っています。
もちろん、おにぎりですがwかなり頑張ってみようかと思います!
191 :
Classical名無しさん
:08/01/15 20:03 ID:3ry5bfu6
ウザイから黙れよ。
192 :
Classical名無しさん
:08/01/16 03:25 ID:ZKilyB.o
煽りは気にせずに。
193 :
Classical名無しさん
:08/01/16 04:34 ID:o93f03UQ
頑張ってくれ。
194 :
Classical名無しさん
:08/01/16 14:49 ID:WXbJxVAc
「天満ちゃん、烏丸と仲良くやれよ…君が幸せになってくれたら俺はそれだけでいい。
おっと、そろそろ時間か…」
「ヒゲ」
「お嬢…! 何でここに?」
「あんた…このまま何処かに行く気でしょ? 隠したって無駄よ」
「…何で分かったか知らねえが、隠すつもりもねえ。俺はこれから旅に出る」
「やっぱり…! で…ど、どこに行くつもり?」
「詳しいことは知らねえ。けど、少なくとも日本から出ることだけは分かってる」
「そう…別に私は…止めないけどね」
「まあ、そりゃそうだろーな」
「…!! ホントーにアンタって馬鹿よね。最後まで気付いてくれないんだから。
私は…私は!!」
「お嬢…?」
「播磨さん!!」
「妹さんか。まさか、アンタも知ってるのか?」
「どうしても、どうしても行くんですか?」
「ああ、まあな…」
「行かないでください…みんな、きっと悲しみます」
「…すまねえ。でも、これはケジメであり、約束なんだ。俺は行くぜ!」
「播磨さん…!」
「最後まで勝手な男よ…」
「沢近先輩…」
「八雲、アンタもあんなの忘れた方がいいわよ」
「でも、きっと…またもう一度会えますよね?」
「さあね。私は金輪際あいつの顔なんか二度と見たくないけど」
195 :
Classical名無しさん
:08/01/16 14:52 ID:WXbJxVAc
(すまねぇ妹さん。土産は何か買ってくるぜ。ついでにお嬢も)
「ハリオ〜、こっちこっち!」
「遅いぞ拳児君」
「何か引き止められてよ。不良が旅行なんてらしくねえって話みたいでな」
「あら、それは妬みじゃないかしら。美人のお姉さん3人も連れて海外旅行だし」
「しかも私らの奢りだからな。何様だという話だ」
「拳児君、贅沢ー」
「うるせぇ、失恋旅行に連れてってやるっていったのはそっちだろうが!」
一週間後、帰国した播磨と沢近と八雲の間には気まずーい空気が流れていたという。
196 :
Classical名無しさん
:08/01/16 21:05 ID:XtqgHEdI
>>195
乙です
勘違いの連鎖がここにもw
197 :
Classical名無しさん
:08/01/16 22:29 ID:sQUARZJM
乙
最近少しづつだが活気を取り戻してきたねここも本編も
198 :
仮眠
:08/01/16 22:54 ID:m6gbi6rk
>>195
乙です
とてもスクランっぽくて良いと思います
本編はいままさに佳境ですね…
199 :
Classical名無しさん
:08/01/16 23:10 ID:crkIbujQ
>>198
感想付けるときにコテはやめとけ
200 :
Classical名無しさん
:08/01/16 23:18 ID:3COmRllI
あろさんの感想読んで思ったけど
書き手さんがいなくなったのはシリアスに期待できなくなったからなのかな
昔のスクランSSには本編に期待してたのかシリアスが多かったと思う
201 :
Classical名無しさん
:08/01/16 23:24 ID:LuG74sCA
単に終盤になってやりにくくなっただけってのもあると思う
シリアス嫌いな人も多いだろうし
202 :
Classical名無しさん
:08/01/16 23:49 ID:m6gbi6rk
確かに書き手としては、とてもやりづらい状況です…
時間軸をどこに設定するかが悩みどころ
本編はこれでシリアスエンドじゃなかったらもう言うことはないw
203 :
Classical名無しさん
:08/01/16 23:55 ID:sIcNuI4w
個人的にはシリアス展開だからとか関係ないと思うけどね
というかあろさんまだ書いてるんだw
あの人のSS好きだなぁ
204 :
Classical名無しさん
:08/01/17 01:01 ID:V6ZLlso.
ブログ開いて書いてるよ。
俺もあの人のSS好き。
個人的にはスクランキャラは
テンプレじゃない分動かしづらいなあ。
近いうちになんか投下したいけど。
205 :
Classical名無しさん
:08/01/17 04:00 ID:n35/LYV.
でも、あそこまで考えて読むのって疲れない?とは思うなぁ
書き手の性かもしれないけど、なぁ〜んにも考えないで読んでる俺には、
ちょっと息苦しいんじゃなかろーかと心配になったわw
好きな分入れ込んじゃうんだろうけど、もっと気軽に読めばいいのに、と思うのは勝手なんだろーな
206 :
Classical名無しさん
:08/01/17 07:43 ID:0ZlVgPXg
SSだとかなり整合性に気をつけないといけないのに
スクランは平気でひっくりかえすからな
仮に全盛期にオハイオあたりをSS化してたら叩かれまくってたと思うし
207 :
Classical名無しさん
:08/01/17 13:07 ID:4g3yHVKU
>>204
マジ乙
S3の系列のとこで書いてると思ってたんでブログ開いてるとは知らなかった
208 :
Classical名無しさん
:08/01/17 19:51 ID:3B769YuE
宣伝乙です。
209 :
Classical名無しさん
:08/01/17 19:53 ID:n35/LYV.
系列も何も、S3'の投稿SSから飛べるじゃん
210 :
Classical名無しさん
:08/01/17 20:08 ID:vPzYOYpg
>>209
?
どういうこと?
今荒れてるから見てないんだけど
>>208
自分で見返しても宣伝っぽいとは思ったけどマジで知らなかった
211 :
Classical名無しさん
:08/01/17 20:29 ID:n35/LYV.
>>210
リンク貼ってくれてるスレが1〜2枚目くらいに出てくるから、そこから飛べばおk
S3'もそろそろカウントも100人を切るだろうなー
その中のどれだけが業者の巡回か分かんないけど
212 :
Classical名無しさん
:08/01/17 23:20 ID:vJN00Las
S3’ってまだ書き込んでる人いるんですか?
あの宣伝の嵐の中で
213 :
Classical名無しさん
:08/01/18 05:03 ID:PYRL6oXI
>>212
一番新しい投稿が去年の10月くらい
今はもう誰もいないけどさ
214 :
Classical名無しさん
:08/01/18 07:45 ID:Pd08rIc6
あろさんて誰?そんなにおもしろいのならば読んでみたいんだが誰か作品名かサイト名教えてくれ〜
215 :
Classical名無しさん
:08/01/18 10:21 ID:PYRL6oXI
あろ スクラン SS
でググれば一番上に出てくるだろJK
ちっとは自分で調べてくれよ
216 :
Classical名無しさん
:08/01/18 10:22 ID:I2FQOZgY
>>212
今はS3の流れを継いだサイトがあるよ
スクランSS投稿掲示板とか言うところが
217 :
仮眠
:08/01/18 18:26 ID:neGmGvqU
さてそろそろおにぎり投下してもよろしいですか?
218 :
仮眠
:08/01/18 20:41 ID:neGmGvqU
それでは投下します。
男、播磨拳児は屋上で天を見上げていた。ゆっくりと雲が流れていく。
ただそれをぼーっと見つめていた。それを見る瞳には雫が宿っている。
その雫が頬を流れたとき、彼は自分の不甲斐なさを笑った。
これは、終わりから始まる物語。
I don't want to miss a thing
第1話
それはあまりにも突然だった。恋敵である烏丸が明日、何処か遠くへ行ってしまうというのだ。
それを聞いた播磨は、チャンス到来!などとうつつを抜かしていたが、
残酷にも、そのチャンスは逆のベクトルに働く。放課後に、
「播磨君、少し話がしたいの。」
と天満に屋上へ呼び出された。いつもの播磨はこれだけでうきうきな筈なのに、
今日だけはちがった。なにか違う気がしたのだ。あの天満ちゃんが硬い顔をしていた。それも決意を決めた顔だ。
それも、予想はある程度ついていたのだ。だから考えたくもなかった。
まさか。まさかそんなことあるはずがない。播磨は願いに近いような思いだった。
だが、そう思っていることこそ起こってしまうもの。そして屋上に行くと彼女がいた。
「塚本…話ってなんだ?」
「あのね播磨君…お願い!力を貸して!明日、烏丸君に告白したいの!」
219 :
仮眠
:08/01/18 20:42 ID:neGmGvqU
何も考えられなくなってしまう。決定的な瞬間に播磨は倒れそうになったが、気合いで耐えた。
「…いいぜ、塚本。ただし、何で俺なんだ?」
もちろん本意ではないが、今の状況では言わざるをえない。播磨の手に汗が滲む。
「それは…播磨君は、烏丸君と仲が良いし、それに私の一番の友達だと思ったから…」
(友達…か。今では蜃気楼みてえな言葉だぜ…)
「そうか…分かったぜ、塚本。俺はどうすればいいんだ?」
「ここに烏丸君を呼んできて欲しいの。あとは、自分でするから」
「わかったぜ。それだけだな?」
「うん…じゃあ、そろそろ帰るね。播磨君は?」
「おれは…もう少ししてから帰るよ」
「そっか…じゃあありがとね、播磨君」
そういって彼女は行ってしまった。直後、操り人形の糸が切れたかのようにしゃがみ込み、後ろに倒れた。
そして、声を出さず、泣いた。
(こんなもんなんだな。恋が終わる瞬間、てのはよ)
空には、鳩が一羽。ここには、播磨が一人。屋上はまるで彼の心を表すかのような風景だ。暫くして、
「こんなとこにいても仕方ねえしな。さて、そろそろ戻るか」
と独り言をいって立ち上がった先には…見慣れた顔があった。
220 :
仮眠
:08/01/18 20:43 ID:neGmGvqU
い、妹…さん?」
「あの…はい」
嫌な予感がまた、彼を襲った。
「妹さん、もしかして…」
「…すいません。聞いちゃいました」
「そっか…」
今日はとんでもない一日だ。改めて播磨は思う。
「あの…播磨さんは…いいんですか?」
永い沈黙の後に八雲は言った。
「このままで、本当に良いんですか?気持ちを伝えなくて、本当にいいんですか?」
播磨は、一瞬考えたが、今の気持ちでは、無論そんなことできない、と思い
「ああ、多分このままで良いんだ。塚本のためには、な」
と力なく答えた。そして、次の八雲の一言に播磨は耳を疑った。
「…播磨さん…今、とても格好悪いです」
「へ?」
「